3DGSと点群の違いとは?TREND-POINTで比較する活用方法と導入機材
こんにちは。産業用ドローン担当の鈴木です。今回は、点群と3DGS(3D Gaussian Splatting)をTREND-POINT上で比較し、測量・土木・建築分野でどのように活用できるのかをご紹介します。点群が得意なこと、3DGSが得意なこと、それぞれの違いを整理しながら、実務での使い分けもあわせて確認していきます。
3DGSは、これまで主に映像制作やゲームエンジン分野で活用されてきました。近年はその高い再現性と視認性から、測量・土木・建築分野でも活用が進みつつあります。従来の点群データでは把握しづらかった細部や質感も、3DGSではより直感的に確認しやすくなります。そのため、現場の状況把握や関係者間での情報共有にも活用しやすくなります。
そこで今回は、点群と3DGSを同じ環境で比較しながら、それぞれの特長と活用方法を確認していきます。
点群と3DGSをTREND-POINTで比較する意義
今回は、福井コンピュータが提供する三次元点群処理システム TREND-POINT を使用しました。
TREND-POINTは、UAVレーザーやハンディースキャナーなど、さまざまな計測手法で取得したデータを一元的に扱い、高精度な三次元点群の統合・編集・計測に活用できる国産ソフトウェアです。本検証では、ドローン(UAV)とハンディースキャナーを用いて建物全域および屋内空間をマッピングし、TREND-POINT上で三次元点群データを作成しました。
さらに、その点群データと3DGSを比較することで、点群では把握しづらかった質感や細部の状態も、より視覚的に確認しやすくなります。点群で把握しやすい形状や寸法と、3DGSで把握しやすい見た目や状態を並べて確認できる点が、今回の比較の大きなポイントです。
計測から解析、可視化までを一貫して支えるTREND-POINTの機能と、点群と3DGSを組み合わせた活用方法にも注目しながらご覧ください。
使用機材
DJI Zenmuse L3
DJI Zenmuse L3は、LiDARによる点群データ取得に対応しており、広い範囲を効率よく計測できる点が特長です。また、構築ソフトウェアであるDJI Terraは、DJI製データの再構築に対応しており、3Dガウススプラッティングを含む次世代の再構築技術を備えています。
DJI Zenmuse L3 + DJI Care Enterprise Plus
詳しくは下記コンテンツをご覧ください。
LiDAR技術の革新:DJI Zenmuse L3の活用ガイド
XGRIDS Lixel L2 Pro
XGRIDS Lixel L2 Proは、LiDARによる高精度な点群データと、3DGSデータの両方を取得できる点が特長です。また、点群処理にはLixelStudioを使用します。XGRIDS Lixel L2 Proにはライセンスが付帯しているため、追加のソフトウェア購入を行うことなく、すぐに利用を開始できます。3DGSの構築にはLCC Studioを使用し、XGRIDS専用フォーマットに加えて .ply 形式での出力にも対応しているため、用途に応じた活用が可能です。
XGRIDS専用フォーマットで3DGSを構築する場合は追加費用なく利用でき、TREND-POINTやBlender、Unity、Unreal Engine、Revitといった別のプラットフォームで活用する場合は、.ply 形式でのエクスポートが必要になります。そのため、.ply 形式で活用する場合はPremiumライセンスが必要です。
XGRIDS Lixel L2 Pro スタンダードパッケージ (16/120)
関連する解説記事はこちらです。
Lixel L2 Pro ハンディー3Dスキャナーの使用方法とは
高精細な3D空間を再現する3D Gaussian Splattingとは?
XGRIDS PortalCam
3DGSに特化した製品として、PortalCamという選択肢もあります。PortalCamは、物理空間をフォトリアルな3Dに変換できる空間カメラです。歩いてスキャンするだけで3DGS用データを取得できる点が特長で、3DGSを中心に活用したい場合に適した製品です。
XGRIDS PortalCam Basic 1年版パッケージ
気になる方は、下記コンテンツをご覧ください。
福井コンピュータ TREND-POINTとは
福井コンピュータ株式会社が開発するTREND-POINTは、建設・測量分野で活用されている3D点群処理システムです。ドローン(UAV)や地上レーザースキャナーで計測した点群データを、実務で扱いやすい形で高速かつ高精度に処理・編集・計測できる点が特長です。
日本のメーカーであることから、国土交通省が推進するi-Constructionの各種要領にも対応しています。
出来形管理にも対応しており、計測した点群データと設計図(3Dモデル)を照合することで、工事の仕上がりを評価する出来形合否判定やヒートマップ作成を行うことが可能です。
また、土量計算機能も備えており、現場の現況データから盛土・切土の量を算出できます。
このように、出来形管理や土量管理といった業務に活用しやすい機能が充実しているため、測量・土木・建築分野で導入が進んでいるソフトウェアの1つです。
TREND-POINTは、2025年10月21日リリースのVer.12で3DGSに対応しました。これにより、点群と3DGSを同じ環境で確認しやすくなり、従来より活用イメージを持ちやすくなっています。
点群と3DGSの比較検証内容
今回は、弊社フィールド内の建物を対象に、点群と3DGSを取得して比較検証を行いました。
DJI Zenmuse L3で取得した点群データ
DJI Zenmuse L3で取得したデータは、構築ソフトウェアであるDJI Terraで処理できます。DJI Terraは、3Dガウススプラッティングを含む次世代の再構築技術を備えた3Dモデリングソフトウェアであり、DJI製LiDARデータの処理にも対応しています。広い範囲を効率よくカバーできる点が特長です。
一方で、建物の屋根や周囲の環境は高い精度で再現できますが、一般的な飛行経路では壁面の取得が難しく、さらに屋内のデータを取得することはできません。


XGRIDS Lixel L2 Proで取得した点群データ
XGRIDS Lixel L2 Proはハンディースキャナーであるため、歩行しながらデータを取得できます。そのため、外壁や屋内のデータ化が可能です。
また、断面を確認しながら図面作成用のトレースを進めやすい点も特長です。
一方で、建物の屋根などは計測が難しく、欠損が生じてしまいます。


XGRIDS Lixel L2 Proで構築した3DGSデータ
XGRIDSが提供するLixel Cyber Colorは、3DGSデータを可視化・確認するためのソフトウェアです。アバター視点での確認も可能です。そのため、現況調査や空間共有、レビュー用途にも活用しやすくなります。
TREND-POINT上で点群と3DGSを確認
TREND-POINT上で複数のデータを統合して確認することで、現場の状況を用途に応じて把握しやすくなります。
点群データは、寸法や座標を正確に扱える点が強みです。ただし、点の集合であるため、質感や材質といった視覚的な情報は把握しにくい側面があります。
これに対し、3DGSは質感や見た目の連続性を把握しやすく、点群だけでは捉えにくい視覚情報を補完する用途に向いています。
両者を組み合わせることで、計測と共有の両面から現場データを活用しやすくなります。
・Zenmuse L3+XGRIDS Lixel L2 Proによる点群データ


・Zenmuse L3+XGRIDS Lixel L2 Proによる3DGSデータ
点群と3DGSで広がる現場活用
本コンテンツでは、点群と3DGSをソフトウェア上でどのように活用できるのか、その具体的なイメージをご紹介してきました。ドローンやハンディースキャナーによって取得したデータをTREND-POINTで高精度な三次元点群として統合し、さらに3DGSと組み合わせることで、正確さと分かりやすさを両立した新しい表現が可能になります。
点群データは、形状を数値として正確に捉えられる計測に強いデータである一方、点の集合体であるため、細かな凹凸や表面の連続性、質感といった情報は把握しづらい側面があります。
写真や目視で確認できるような面としての状態や微妙な変化は、点群だけでは見えにくいことも少なくありません。
一方、3DGSは、現実空間を高い視覚再現性で3D化する技術であり、壁面の状態や構造物表面の質感、劣化の兆候などを直感的に確認することができます。点群では把握しづらかった情報も視覚的に確認しやすくなり、そこに何があり、どのような状態なのかを共有しやすくなります。
福井コンピュータ TREND-POINTは、こうした点群と3DGSという異なる特性を持つデータを一元的に扱い、計測から解析、可視化までをスムーズに行える基盤です。点群による正確さと、3DGSによる分かりやすさを融合することで、現場状況の把握や関係者間の情報共有、さらには検査・維持管理といった業務にも活用しやすい、新しいワークフローが実現します。
点群と3DGSを組み合わせたこのアプローチは、測量・土木・建築分野におけるデジタル活用の幅を広げる可能性があります。本コンテンツが、その検討のきっかけとなれば幸いです。
比較検討や導入前のご相談はこちら
点群と3DGSのどちらを優先して導入すべきか迷っている方は、用途や取得対象に応じた機材選定をご相談ください。TREND-POINTでの活用方法や、Zenmuse L3、Lixel L2 Pro、PortalCamの選定でお悩みの方にも、比較検討の段階からご案内します。

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