SABOT-3 Block2の進化点を解説 Matrice 400対応のドローン用スプレー缶噴射装置
こんにちは。セキド産業用ドローン担当の熊谷です。
2026年7月から販売を開始したドローン用スプレー缶噴射装置 SABOT-3 Block2 は、従来の産業用フラグシップドローン DJI Matrice 300 RTK、DJI Matrice 350 RTK だけでなく、最新のDJI Matrice 400にも対応した新モデルです。高所での簡易補修、防錆、マーキング、鳥害対策などに使用できるほか、今までにない様々なオプション品の開発も進めており、適応範囲がさらに広がっていくことが期待されます。
本記事では、従来モデルからの変更点、対応機体、主な用途、開発中のオプション品について解説します。

SABOT-3 とは
SABOT-3 は東洋製罐株式会社が開発・製造する、ドローン用スプレー缶噴射装置です。ドローンから直接スプレー缶の液剤を噴射することで、高所での簡易補修やマーキング、鳥害対策などを行うことを可能にした、唯一無二の製品です。
特別な作業が必要なく簡単に取り付けが可能なうえ、サードパーティー製品でありながらも純正アプリ DJI Pilot 2 上で操作ができるため、非常に使い勝手が良いことも特徴の一つとなっています。


様々な場面で効果的な業務活用を実証してきた従来モデル SABOT-3 の具体的な用途や液剤のラインナップについては、こちら記事をご参照ください。
撮るだけじゃない!ドローンで作業できる
スプレー缶噴射装置 SABOT-3 とは を見る
屋根点検から簡易補修までドローンで!
スプレー缶噴射装置の実証実験レポート を見る
SABOT-3がDJI Matrice 400に対応
これまでSABOT-3は、Matrice 300 RTKおよびMatrice 350 RTKにのみ対応していました。しかし、これらの製品が生産終了し、最新産業用フラグシップドローン Matrice 400の普及が進むなか、「Matrice 400 にもSABOT-3を搭載できるようにしてほしい」というお声を多くいただいておりました。
それらの要望にお応えし、SABOT-3はMatrice 400への搭載が可能となった「SABOT-3 Block 2」へと進化しました。もちろん従来のMatrice 300/350 RTKへの搭載も引き続き可能です。
その他にもハード・ソフトの両面で大幅な改良が行われており、全体的な機能性が大幅に向上しています。
Matrice 400はミリ波レーダー/LiDARセンサー/ビジョンセンサーの3種類の障害物センサーが搭載されている、安全性が非常に高い機体です。SABOT-3での高所作業は建物の屋根や外壁、梁などに接近することも多いですが、Matrice 400への対応は安全性の向上という意味でも非常に大きなアップデートになりました。

これらのメリットや特徴に加えて、SABOT-3 の機能を向上させる様々なオプション品の開発も進んでいます。近日登場予定の SABOT-3 の機能を向上させる様々なオプション品をご紹介します。
近日登場予定のオプション品
オプション品1:NYOI(にょい)
NYOI(にょい)は、SABOT-3と接続して使用する多目的伸縮装置です。取付時の収縮状態から最大1.5mのストロークで先端を伸ばすことができ、端部に刷毛やローラー、ミスト噴射ノズルが搭載可能です。これにより、先端部を対象まで伸ばし、至近距離からの吹き付けや、直接接触を伴う塗装作業が可能になります。

これまで噴射だけでは難しかった「塗装」作業も、刷毛やローラーで直接対象に塗り付けることで、狙ったところに「確実に」塗料を塗り付けることができるようになりました。


また、鳥忌避剤の噴射への活用も効果的です。鳥忌避剤を噴射する際は梁やワイヤーが張り巡らされた軒下などで行うことも多いのですが、NYOIを伸ばして噴射することで、安全を確保しながら狙ったところにピンポイントで吹き付けることができるようになりました。

オプション品2:鉞(マサカリ)
現在、日本各地で問題になっているクマによる被害の拡大を受けて開発された製品が「鉞(マサカリ)」 です。鉞はクマよけスプレーを搭載するための補助噴射装置で、ドローンのランディングギア両側に取り付けられ、それぞれのスプレー缶の薬液はチューブを伝わって、SABOT-3のノズルから噴射されます。

遠隔操作可能なドローンと、SABOT-3のピンポイント噴射能力やカメラ性能を活かし、クマの安全な追い払いを実現します。
ドローンでクマを「探す」ことはこれまでも行われていましたが、「追い払う」こともできるようになったことで、クマ被害軽減においてドローンの有用性が一層向上しました。


なお、NYOIと鉞は現在開発中の製品です。開発やサポートの体制が整い次第、順次販売を開始していきます。
終わりに
SABOT-3は、ドローンを「見るだけ」のものから「作業する」ものへと拡張する、全く新しい製品です。
・補修作業などの高所作業
・高所作業のために必要な足場などを組む作業
SABOT-3の導入によってこれらの作業を削減できるため、費用や労力の削減に貢献だけでなく、作業員が危ない作業を担当する必要がなくなります。
「省人化・省力化に課題がある」「安全性を高めて作業をしたい」といった課題をお持ちの方々への業務改善への選択肢として、ご検討してみてはいかがでしょうか。
いきなり導入するのは不安という方もご安心ください。セキドと東洋製罐株式会社は共同で、SABOT-3での作業を体感していただける無料実演会を定期的に開催しております。次回は9月11日(金)に神奈川県横浜市にて開催予定です。

専門スタッフによる詳細なご説明のほか、実際の現場に近い環境を再現した会場で、スプレー缶を噴射する様子を間近にご覧いただけます。
少しでも気になるという方は、ぜひご参加くださいませ。
また、ご購入後もSABOT-3を安全に正しくご利用いただけるよう、セキドスタッフによる導入基礎講習も承っております。SABOT-3での業務を始めるにあたり、少しでも不安を感じられるお客様はお気軽にお問い合わせください。

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