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こんにちは。セキド産業用ドローン担当の奥です。
今回は、セキドが2023年7月1日(土)より取り扱いを開始した、Matrice 350 RTK に取り付けるドローン用スプレー缶噴射装置「SABOT-3(サボット スリー)」をご紹介いたします。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_01
今までの産業用ドローンといえば、「カメラで撮影して点検や測量する」ことが中心でしたが、SABOT-3 を使えばさらにそこから「スプレー噴射による作業ができる」ようになる、業務用ドローンにおける新境地・新提案と言える製品です。すでに産業用ドローンをお使いの方はもちろん、見えるだけでは業務への導入に繋がらなかった方も、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

 

ドローン用スプレー缶噴射装置とは

SABOT-3 は、100年以上の歴史を持つ金属製品メーカー 東洋製罐株式会社が開発・製造する、産業用ドローン Matrice 350 RTK/Matrice 300 RTK(以下、M350 RTK) に搭載してスプレー缶の内容物(液剤)を遠隔で噴射できる製品です。専用のスプレー缶は複数の種類がラインナップされており、洗浄や点検時のマーキング、破損個所に対しての軽補修など様々な業務での活用を想定しています。噴射の最大距離は5m、業務で使用する際の推奨としては2~3mで、単発での噴射設定にすれば1本のスプレー缶(150ml)で約18回射出できます(水のスプレー缶を使用した検証結果)。また、補助噴射装置「増槽」を追加することで、一度のフライトで最大で5缶(750ml)のスプレー缶を噴射することができます。通常はカメラを取り付けるポートを使用することで、M350 RTK の送信機とPilotアプリを使った操作が可能です。

 

SABOT-3 の魅力は?

紹介動画をご覧いただくと、産業用ドローンの用途に革命をもたらす SABOT-3 の機能や効果、可能性を感じられたかと思いますが、続けて更に細かく見ていきましょう。
 

魅力1:スプレー缶を替えて様々な業務に対応

SABOT-3 には、装着できる専用のスプレー缶を複数ラインナップしていますので、ご紹介いたします。
 

・精製水

「何かを噴射する」という中では、最もメジャーな内容物で、使用用途は主に「清掃」となります。構造物の高所部分についてしまった汚れなどを、水を噴射することで清掃・除去することができます。これによって、ハシゴやハーネスなどを使ったアプローチによる人的リスクや労力、コスト軽減することが可能です。SABOT-3 は「ピンポイントでの噴射」を強みとしているので、水を大量に使う窓の全面清掃などには向かないのでご注意ください。


 

・黒錆(サビ)転換剤

黒錆(サビ)転換剤とは、鉄などの腐食を進行させる赤錆(サビ)を黒錆に換えて腐食を抑制させる液剤になります。使用用途としては、鉄が用いられている金属構造物(鉄塔や橋など)で赤錆による浸食が見られている際の補修が可能です。SABOT-3 を装着する M350/300 RTK は、RTK機能を用いることで「磁気干渉」に強い特徴がありますので、金属構造物が対象でも安心して飛行でき、赤錆という患部に対しての処置を行うことができます。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_02
 

・コンクリート表面含侵材

コンクリート表面含侵材とは、コンクリートの表面に吹きかけることで水がヒビなどを通してこれ以上の深部へ侵入・浸食することを防ぐことができる液剤です。用途としては、鉄筋コンクリートなどでコンクリートの内部にある鉄筋部分などへの水分の侵入を防ぐための処理などに使う事ができます。また、水の侵入を防ぎながら、内部の水分を水蒸気として外部に放散することができるのも特徴です。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_03(Beforeでは水が浸透しているのに対して、Afterでは撥水していることが見られます)
 

・マーキング剤

水に次いで使用用途がわかりやすい液剤となります。SABOT-3 はデュアルジンバルには対応しませんが、上部・下部のシングルジンバルには対応しています。上下どちらかに点検用のカメラを着け、残る一方に SABOT-3 を搭載することで、点検時に見つけた異常箇所に目印としてのマーキング剤を吹き付けることが可能となります。特に赤外線カメラを使った点検においては、状況把握のデータ集めに赤外線カメラを使用しますが、いざ人が作業する際に対象箇所がわからなくなってしまい、度々データを確認したり再度赤外線カメラを取り出すような手間を省くことができます。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_04

また、自動航行機能(ウェイポイント飛行)と掛け合わせることで、指定したコースに沿ってのマーキングを行うこともできます。これは植林をする際などの活用が考えられます。植林ではまわりの木の成長の阻害を防ぐため一定間隔で植えていく必要があり、通常は山に大量の杭を持参して一定間隔で目印となる杭を打っていきますが、SABOT-3 を使えば杭打ちをせずに一定間隔のマーキングができるようになります!
 

・鳥忌避剤

読んで字のごとく、鳥が寄ってこなくなる液剤となります。鳥の嫌がる成分が配合されており、鳥が営巣しやすい高所へ吹き付けることでベランダやベンチなどへの糞害や送電鉄塔への営巣、空港でのバードストライク対策といった鳥害対策に有効です。環境によって効果が持続する期間は変わりますが、おおよそ3ヶ月ほどの効果の持続が期待されます。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_05
 

・コンクリート剥落防止剤(23年7月現在、開発中)

こちらは補助噴射装置「増槽」を用いて2種の薬剤を混ぜて噴射することで固まる液剤で、いわゆる「2液混合タイプの接着剤」と同じ原理になります。増槽を追加した SABOT-3 では同時に2つのスプレー缶の内容物を噴射できる機構になっていることで実現しました。壁などに入ったクラックに吹きかけることで固めることができ、剥落を防止することができます。23年6月末に行われた展示会「JAPAN DRONE」でも展示され、多くの来場者の注目を集めていました。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_06
スプレー缶は市販品ではなく専用のスプレー缶を用意する必要がありますが、内容物についてはご相談いただければオーダーメイドも可能となっています。
 

魅力2:高所作業での安全性の確保とコスト削減

改めてですが、SABOT-3 はドローンによる「高所作業」を可能にするシステムです。人が行っていた作業をドローンが代わりに実施することで、転落などのリスクを減らし安全性の向上に繋げることが可能となります。加えて「足場を組まなくて良い」ことで、安全性の向上のほかに2つのメリットがあります。
 

・コスト削減

外壁や屋根の工事では「足場」を組むことが多々あります。この足場にかかる費用は足場を組む「範囲面積」「高さ」「日数」によって決まります。一般的な相場として、2階建て住宅で20万円ほどと言われていますが、規模や工期に比例して費用は増えていきます。SABOT-3 と M350/300 RTK であれば、主なコストは導入費用と液剤費のみとなりますので、案件によっては数回でペイすることが可能と見られています。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_07
 

・作業時間の短縮

足場を使う場合は組立・解体を行う必要があり、大規模な工事や高所への作業となるほど、時間が必要となります。しかし、SABOT-3 であればドローンを飛ばして作業を行うだけですので、大幅な時間短縮が見込まれます。特に鉄道などで「終電から始発までの限られた時間に作業しなければいけない!」「足場を組む時間も含めると毎日5mしか作業できない!」といった場合でも作業の効率化を図ることができるようになります。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_08
 

魅力3:DJI純正の操縦アプリから操作できる

SABOT-3 の操作には、ドローンにSABOT-3用のアンテナやバッテリーを付けて、専用の送信機から操縦する……といった必要はありません。M350/300 RTK のシステムを利用して操作するため、給電や伝送関係はドローン本体から行い、ドローンを操縦する送信機で操縦アプリ「PILOT 2」のインタフェースからペイロード(PSDK)として使用できます。カスタム機能で送信機のボタンの割り振りを行えば、好みの使用感にカスタマイズすることができ、送信機の画面上で狙いを定めて噴射することができます。

ドローン用スプレー噴射装置_SABOT3_09
 
さらに SABOT-3 には、「思ったよりも狙いが遠く無駄打ちしてしまった」「操作ミスで誤発射してしまった」といったことがないような機能が搭載されています。SABOT-3 にはレーザー距離計が備わっており、壁や対象との距離を検知することができます。これによって噴射した液剤の当たる位置がわかるのですが、対象物との距離が5m以上離れた場合は自動的に噴射できないようなシステムとなっています。また、誤発射については「トリガー機能(トリガーを外さないと噴射できない)」が搭載されていて、必ず「トリガーを外す」「噴射する」という2つの工程が必要なため、安全な運用をすることができます。

 

SABOT-3 で気になること

SABOT-3 をご紹介するなかで、ほぼ皆さんから「飛行許可申請って大丈夫なの?」といったご質問を伺います。
スプレー缶噴射装置 SABOT-3 を搭載する場合、飛行許可申請にあたり次の3つが該当するものとなります。

1.機体の改造機登録
2.危険物輸送
3.物件投下

ですが、ご安心ください。SABOT-3 を正しく運用できるよう、セキドと東洋製罐株式会社がキッチリとサポートいたします。セキドでも SABOT-3 を取り扱うにあたり社内機を導入しましたが、非常にわかりやすく丁寧な飛行許可申請に関する案内資料が用意されており、スムーズに申請を行う事ができました。

 

SABOT-3 を導入するなら

セキドでは、SABOT-3 を含む産業用ドローンなどの専門性の高い製品について、納品時に専用のオペレーション講習をご用意しております。安全な運用方法はもちろん、実務を想定した実践的な講習を実施しており、ドローンの運用が初めてのお客様でも安心して使い始めていただける内容となっております。ドローン業務を始めるにあたり、少しでも不安を感じるお客様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

SABOT-3 ドローン用スプレー缶噴射装置SABOT-3 ドローン用スプレー缶噴射装置

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