DJI製ドローンでレベル3/3.5飛行ができるようになりました!
こんにちは。セキドの熊谷です。
この度、DJI製ドローンでの「レベル3飛行(無人地帯での目視外飛行)」および「レベル3.5飛行(レベル3飛行に対する緩和措置)」ができるようなりましたので、詳しく解説していきます。今回の対応により、DJI製ドローンの活躍の幅がますます広がり、皆さんの業務の形も大きく様変わりしていきます。ぜひ最後までご覧ください。
「レベル3.5飛行とは?」という方はこちらの記事からご覧ください。新設されたドローンのレベル3.5飛行とは?
メリットをわかりやすく解説します
- 目次 -
DJI製ドローンではレベル3/3.5飛行ができなかった
どの機種でレベル3/3.5飛行ができるの?
情報・必要書類はどこから入手できるか
レベル3/3.5飛行でできることは?
終わりに
DJI製ドローンでは
レベル3/3.5飛行ができなかった
現行法ではドローン(無人航空機)でレベル3/3.5飛行を行うには、個別に飛行許可申請を行い、承認が下りた場合のみ実施が可能です。しかし、これまでのDJI製ドローンでは申請に必要な一部の情報が、メーカーから公開されていませんでした。
申請に必要な具体的な情報はこちらの2点。
・製造者等が保証した落下距離
ですが、この度ついにDJIがこれらの情報を提供することになり、DJI製ドローンでのレベル3/3.5飛行への道が開かれました!
どの機種でレベル3/3.5飛行ができるの?
情報提供の対象となるドローンはこちらです。
各モデルの詳細はこちらからご覧ください。
[空撮用/カメラドローン]
・DJI Inspire 3
・DJI Mavic 3 Pro、DJI Mavic 3 Pro Cine
・DJI Mavic 3、DJI Mavic 3 Cine
・DJI Mavic 3 Classic
・DJI Air 3
[産業用ドローン]
・DJI Matrice 350 RTK
・DJI Matrice 300 RTK
・DJI Matrice 30、DJI Matrice 30T、DJI Matrice 30/30T(Dock版)
・DJI Matrice 3D、DJI Matrice 3TD
・DJI Mavic 3 Enterprise、Mavic 3 Thermal、Mavic 3 Multispectral
[運搬用ドローン]
・DJI FlyCart 30
※すべてのDJI製ドローンが対象になるわけではございませんので、ご注意ください。
情報・必要書類はどこから入手できるか
情報の提供元は製品のカテゴリーによって異なります。
空撮用/カメラドローンはメーカーサポートへ
DJI Inspire 3 や DJI Mavic 3 Pro などの空撮用/カメラドローンの情報は、DJIに直接お問い合わせが必要です。DJI JAPAN カスタマーサポートセンターのサポートページから情報提供の依頼でき、ページ右下のアイコンからチャットサポートのご利用をお勧めいたします。
産業用ドローン/運搬用ドローンは販売元へ
一方、Matrice 350 RTK や Mavic 3 Enterprise、Dock 2 などの産業用ドローンや、運搬用ドローン DJI FlyCart 30 の場合は、機体を購入した販売代理店が問い合わせ窓口となります。
セキドから購入していただいた Matrice 350 RTK や Dock 2、FlyCart 30 などの産業/運搬用ドローンでレベル3/3.5飛行を行いたいお客様は、こちらのフォームよりお問い合わせください。
レベル3/3.5飛行でできることは?
続いて、レベル3/3.5飛行によって具体的にどういったことができるようになるのかを、製品別にご紹介いたします。
DJI Dock 2+Matrice 3D/3TD
敷地内の巡視・パトロール
・管理敷地内に、不審者・侵入者がいないか
・特定の条件下(豪雨や火山ガス)などで立ち入り禁止になった場所に、残された人がいないか、立ち入った人がいないかなどの安全確認
これらは、今まで定点カメラや人が担っていた分野ですが、現地に人を派遣することなくいつでも実施することが可能です。いわゆる空飛ぶ監視カメラといっても過言ではありません。
災害多発現場の定期確認/緊急出動
砂防ダムや河川などの環境に設置することで、「事前の防災」「災害発生時の緊急対応」「復興活動での活用」が見込まれます。
[防災]
・山崩れの予兆はないか?
・川の氾濫時に機能する堤防に異変(破損)はないか?
[災害発生時]
・災害現場が、現在どのような状況になっているか?
・現場に人はいないか、巻き込まれていないか?
・現場へアクセスする道が確保できそうか?
[復興活動] ※Matrice 3D 推奨
・地形がどれだけ変わっているか、土砂をどのくらい取り除かなければいけないか、といった費用を試算するための被災地の測量
災害発生直後は現地の状況が把握できておらず、非常に危険な状態です。これらの作業が現地に赴かなくても、オペレーターの安全を担保した状態で実施できるようになります。
Dock 2 についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。全自動ドローンの時代に!
DJI Dock 2 の特徴や機能を詳しく解説します
DJI FlyCart 30
遠隔地への資材搬送
[林業]
・植林する苗を山の麓から植える場所まで運ぶ
・伐採した材木を山の麓まで運ぶ
[建設業]
・建設資材を、クレーンを使用することなく高層階へ運ぶ
[災害発生時]
・被災地に向け、緊急支援物資を輸送する
危険を伴う場所や状況であったとしても、ドローンであれば大量の荷物を安全に素早く運ぶことが可能になります。様々な分野で安全性・効率性の向上、人手不足の解消に貢献することができます。
FlyCart 30 でどういうことができるの?という方はこちらの記事をご覧ください。ドローンで2トンの林業資材を運搬!
FlyCart 30 が業務効率を改善する3つのポイント
Matrice 350 RTK+DJI Zenmuse P1/DJI Zenmuse L2、DJI Mavic 3Eなど
地形データ取得
・広範囲にわたる地形データ取得
・公共測量における基準の整備
・被災状況把握のためのドローンによる調査
・出来形計測への活用
これらの作業は、これまでは補助者の配置をはじめとした地上での立ち入り管理措置が必須で、手間やコストが掛かっていましたが、レベル3/3.5飛行によりそれらを省くことが可能で、ドローンによる地形データ取得がより効率的に行えるようになります。
終わりに
いかがでしたでしょうか。DJI製ドローンでレベル3/3.5飛行ができるようになると、皆さんの業務領域の効率性や安全性向上、業務領域の拡大に大きく貢献できるのではないでしょうか。
既に機体をお持ちの方も、これからドローンを業務に導入したい方も、ぜひセキドまでご相談ください!
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またセキドではドローンによる測量/構造物点検の現場を想定したデモを行う無料実演会や、最新事例と撮影データ紹介する無料WEBセミナーなどを定期開催しております。横浜市金沢区の セキド DJI 横浜ドローントレーニングセンターを中心に各地で開催する実演会は、最新モデルによる撮影データを確認することもできる、導入検討中の事業者様に最適なイベントになっておりますので、ドローンを使った業務効率化に興味をお持ちの方は、お気軽にご参加ください。