こんにちは、セキド産業用ドローン担当の奥です。
2024年3月26日（火）に、DJIから産業向けドローンポート「DJI DOCK 2（ドック 2）」と、それに搭載できる新たな産業向けドローン「DJI MATRICE 3D（マトリス 3D）／DJI MATRICE 3TD」が発表され、セキドでも販売を開始しました。
今回はどこよりも詳しい新製品速報として、DJI Dock 2 の特徴と機能、想定される活用シーンについてまとめてみました。DJI Dock 2 があることでドローンオペレーションが完全自動化できる、非常に革命的な製品ですので、ぜひ最後までご覧ください。

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DJI Dock 2

●目次
1. DJI Dock 2 とは
2. DJI Matrice 3D／3TD とは
3. ドローン運行管理クラウド DJI FlightHub 2 とは
4. どんな場面で使えるのか？

DJI Dock 2 とは

DJI Dock 2 は、専用のドローンを格納・管理し、現地での離発着や機体の充電が可能で、ドローン運航管理クラウドの DJI FlightHub 2 と組み合わせることでドローンの自動飛行／遠隔操作／飛行画面の共有（ライブ配信）／撮影データの管理・共有ができる製品です。
前モデルから小型軽量化を実現した DJI Dock 2 は、測量や工事現場の工程管理に適した「Matrice 3D」と、点検、災害対応、巡視に適した「Matrice 3TD」、専用設計された2機種の最新ドローンに対応しています。

スペックについて

では、より詳細にスペック等から特徴を見ていきましょう。DJI Dock 2 のスペックは下記の通りとなります。

特徴1：頑丈かつコンパクトな設計

DJI Dock 2 はIP55と高い保護性能を有しており、使用できる環境も-25～45℃と過酷な環境下であっても長期間の運用を実現します。 DJI Dock 2 は重さ34kg、サイズは長さ57cm✕幅58cm✕高さ47cm（カバーを閉じた状態）で、2人でも楽に持ち運べるようになりました。重さ105kg、約1mの立方体サイズだった前モデルと比較すると遥かにコンパクトになっています。これによって設置場所の選択肢が広がり、設置負担も軽減しました。

前モデル DJI Dock では大人4人掛かりで互いの腰を気遣いながら、ひいひい運んでおりました。。。

特徴2：安全な離発着や適切な管理をサポートするセンサー

DJI Dock 2 は自動離発着や機体の適切な管理を実現するため、多様なセンサーを内蔵した一体型設計となっています。

まずはドローンが安全に離発着するために周囲の環境が確認できるよう、DJI Dock 2 は風速・雨量・外気温がわかるセンサーを搭載しており、遠隔でもオペレーターが現地の状況を把握できます。また、内部と外部にモニター用カメラも付いていて、Dock 2 自体の異変や機体が離発着ができたかといったことも確認できます。（例：Dock 2 の上で猫が昼寝してないか？）これらのセンサーにより強風などの悪天候であれば自動航行の際にアラートを出し、実施／中止の判断ができるようになっています。
また、ドローンがフライトしていない間も DJI Dock 2 の重要な役割として、様々な周辺環境の中で「ハッチ内でドローンがいつでも飛び立てる最適な状態を維持する」ことが挙げられます。そのために DJI Dock 2 ではハッチ内の温度や湿度を測定できるセンサーが内蔵しており、備え付けの空調システムより適温を保てるようになっています。

特徴3：設置場所の評価を効率的に実施

DJI Dock 2 では機体と合わせて設置場所が適しているかの評価を行います。具体的には、機体のビジョンセンサーを使用して周囲環境を確認し、そのエリアが強力なGNSS信号を受信可能かどうかを素早く判断します。ビジョンセンサーを使用したこの新しい評価機能により、設置場所選択の所要時間を従来の5時間から12分に短縮し、効率性が向上しました。

特徴4：素早い離陸を実現

DJI Dock 2 には2つのRTKアンテナが内蔵され、機体はRTKデータの変換を待たずに、RTH(自動帰還)に使用する正確な位置情報を取得することが可能です。また、機体のプロペラ点検が完了し離陸するまで、わずか45秒程度しかかからず、素早くタスクを実行できます。

DJI Dock では、ハッチが開いてから飛び立つまでに時間があり、動画を撮っている時など「あれ…まだかな？まだかな？」となっていました

DJI Matrice 3D／3TD とは

今回から DJI Dock 2 専用機体として Matrice 3D／3TD が新設計されました。この2機種は用途に合わせて仕様が分かれています。
Matrice 3D はメカニカルシャッター搭載の20MP 4/3型CMOSカメラとハイブリッドズーム56倍カメラを備え、cmレベルの正確な測位を実現するRTKにも対応した、航空写真測量モデルです。
一方で、Matrice 3TD は広角カメラとハイブリッドズーム56倍カメラに加えて、高解像度のサーマルカメラを搭載し、可視光以外に赤外線（熱）画像も撮影できる、点検や巡視、鳥獣調査、夜間業務など幅広い分野に適したモデルとなっています。

前モデルの DJI Dock と対応する Matrice 30／30T は測量には適さなかったため、DJI Dock 2 の登場で全自動での「写真測量」にも対応したことが大きな変化です。これによって日々の差分解析などが、遠隔でより容易にできるようになりました！

Matrice 3D／3TD は、DJI Dock 2 を中心に最大有効半径10km、最大飛行時間50分と幅広い範囲を長く飛行することを実現しました。加えて保護等級IP54に対応し、雨天緊急時の飛行も可能となっています。また、DJI Dock 2 と組み合わせた運用・操作以外に、DJI RC Pro Enterprise送信機を使った手動飛行にも対応しています。

ドローン運行管理クラウド DJI FlightHub 2 とは

DJI Dock 2 と Matrice 3D／3TD は、ドローンの運行管理を行うクラウドサービス「DJI FlightHub 2」での運用が基本となります。DJI FlightHub 2 でできることを簡潔にまとめるとPCスペックに依存せず、ブラウザでの利用ができたうえで、

となります。
無償の標準版と有料のプロフェッショナル版の2種類が展開される FlightHub 2 の魅力は、ブラウザ運用のためPCスペックに依存せずに使うことができることと、撮ってきた最新の地形データを地図に張り付けて3Dで飛行ルート作成ができ、プロジェクトメンバー間で共有できることです！さらに DJI Dock 2 と組み合わせることでドローンの飛行操作まで行えるので、鬼に金棒と言っても過言ではありません。

すでに FlightHub 2 の機能を紹介するコンテンツを公開中で、今後も順次、各機能の紹介を行っていきますので、ご参考ください。

ドローンで撮影した映像を遠隔で共有！
DJI FlightHub 2 でできることとは？

FlightHub 2 に関しては、「有料のプロフェッショナル版じゃないと使えないんじゃないの？」というお問い合わせを多くいただきますが、無料の標準版でも問題なく使用できるのでご安心ください。細かな仕様について、痒いところに手が届くのがプロッショナル版となります。
標準版はこちらからアクセスすることができます。

DJI FlightHub 2［DJI Enterprise公式サイト］

どんな場面で使えるのか？

DJI Dock 2＆DJI Matrice 3D／3TD の機能や特徴を確認したうえで、活用が期待される場面がこちらです。

建設現場での工程管理

DJI Dock 2＋Matrice 3D

建設現場で用いることによって、日々の作業が工程通りに進んでいるかといった管理が可能になります。DJI FlightHub 2 では作業範囲をエリア指定して、漏れなくその一帯を自動的にデータ取得することができます。そのため建造物や積みあがった土砂などの点群・3Dモデルを取得することで、より厳密なデータ管理を実現します。加えて、タイマー設定で自動航行できるため、操縦者がいなくても自動的に飛び立って撮影を終えることができます。

工程管理はもちろん、安全規定に従って進めているかなどの確認も可能です

敷地内の巡視・パトロール

DJI Dock 2＋Matrice 3TD

などのシーンにおいて、現地に人を派遣することなくいつでも実行することが可能です。事前に飛行ルートを設定しておけば「フライトをプログラムに任せて、カメラ操作を人の手で行う」といった使い方もでき、空飛ぶ監視カメラといっても過言ではありません。

災害多発現場の定期確認／緊急出動

DJI Dock 2＋Matrice 3D／3TD

砂防ダムや河川などの環境に設置することで、事前の防災・災害発生時の緊急対応・復興活動での活用が見込まれます。

［防災］
・山崩れの予兆はないか？
・川の氾濫時に機能する堤防に異変（破損）はないか？

［災害発生時］
・災害現場が、現在どのような状況になっているか？
・現場に人はいないか、巻き込まれていないか？
・現場へアクセスする道が確保できそうか？

［復興活動］
・地形がどれだけ変わっているか、土砂をどのくらい取り除かなければいけないか、といった費用を試算するための被災地の測量

これらの作業が「現地」に赴かなくても、オペレーターの安全を担保した状態で実施できることが DJI Dock 2 の一番の強みです。

施設の定期点検

DJI Dock 2＋Matrice 3TD

プラントや工場、メガソーラーにおいて、任意のタイミングとコースで見たい箇所を遠隔操作で点検できます。Matrice 3TD に搭載されカメラ赤外線カメラなら、ソーラーパネルのホットスポット検出や建築物の外壁剥離、外壁等における漏水・滞水などが確認できます。他にも団地へ設置することで、地震などの有事の際に安全かつ手間を掛けずに状況管理が可能となります。

ドローン操縦者をこの日に呼んで、雨だったらリスケして、、、なんて調整がなくなります

鳥獣対策

DJI Dock 2＋Matrice 3TD

鳥獣の生息域の調査などを長期間かけて行うにあたって、Matrice 3TD のサーマルカメラが非常に有用となります。加えて遠隔で操作できるために、わざわざ生息域まで人が出向くことなく近隣エリアからフライトさせて調査でき、山に向かう日のスケジューリングなどが不要となります。

DJI Dock 2 のWEBセミナー・実演会を開催

セキドでは、今回ご紹介した DJI Dock 2 の魅力を最新事例と撮影データで紹介する無料WEBセミナーや、実際に全自動フライトの様子を披露する無料実演会を開催いたします。

［【無料WEBセミナー】日本初上陸！「DJI Dock 2」製品紹介セミナー］

開催日　　：2024年4月2日（火）
開催時間　：14:00～15:00ごろ
参加費用　：無料
配信ツール：YouTube
※本セミナーはインターネット上で開催するWEBセミナーです。
※配信当日にWEBセミナー視聴用のURLをメールにて送付します。

4月2日（火）無料WEBセミナーのお申し込み

［新型ドローンポート「DJI Dock2」実演セミナー in 横浜］

開催日　：2024年4月9日(火)
受付時間：12時45分～
開催時間：13時00分～15時00分
参加費用：無料
募集人数：60名 (定員に達し次第締め切り)
※1社につき最大3名様までの参加でお願いします。
その他　：動画撮影／SNSアップロード 可

4月9日（火）実演セミナー in 横浜のお申し込み

セキドでは DJI Dock 2 を含むDJI製産業向けドローンや関連製品の魅力を紹介する無料実演会や無料WEBセミナーを定期開催しております。横浜市金沢区の セキド DJI 横浜ドローントレーニングセンターを中心に各地で開催する実演会は、最新モデルによる実際の撮影データを確認することもできる、導入検討中の事業者様に最適なイベントになっております。ドローンを使った業務効率化に興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご参加ください。

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