こんにちは。セキドの池田です。
炊きたてのお米って美味しいですよね。結婚してから夫の作るご飯を3食きっちり食べるようになったので、困ったことに体重増加が止まりません。実家に帰るたび「また太った？」と言われるので減量しないといけないのですが、まずは相手を知るために米作りの話をしようと思います。今回の記事にはDJI最大級のドローンである DJI Agras T30 も登場しますので、ぜひ写真だけでもご覧ください。

ということで、本日は農業初心者の私から「水稲直播（すいとうちょくは）の現場レポート」をお届けします。そんな言葉聞いたことないよ！って方にも読みやすいように、できるだけ分かりやすい表現を用いて解説していきます。

セキドでは、春日部みどりのPARK内の事業所に農業拠点を構えています。見学もできますので、気になる方は下記の記事も併せてご覧ください。

春日部みどりのPARKを見学してきました！
施設見学の概要と申込み方法を紹介します。

直播（ちょくは）栽培とは？

ひと言で言うと、田植えをせずに直接田んぼに種もみをまく、水稲の育て方のことです。水稲（すいとう）とは、お米がとれるイネのことで、水田で栽培される場合にこう呼ばれています。
現在、水稲の育て方には大きく分けて2つのやり方があります。それは移植栽培と直播栽培です。

従来から広く知られているのは左の「移植栽培」、対しておよそ10年ほど前から注目されつつあるのが今回実施した「直播栽培」です。田植えをする手間が省けるだけでなく、苗を育てる作業から解放され、さらに育苗ハウスも不要になるので他の作物の作付面積を増やせるといったメリットがあります。

ちなみに“直播”は中国語では“生放送”という意味があるらしいです。同じ漢字なのに、全然違う意味を持っていて不思議ですね。

水稲直播の現場を見学！どんなことをするの？

前置きが長くなってごめんなさい。現場レポートに移りましょう。今回は春日部市内の水田が現場とのことだったので、セキドが入居する春日部みどりのPARKから社用車のハイエースに機材を積んで向かいました。本日バリバリに活躍してくれるのは Agras（アグラス）T30 です。

現場に到着し、農業チームのSさん・Kさんと一緒に作業に入りました！ここが本日の現場です。今日はドローンの粒剤（りゅうざい）散布装置を使って、枠内の田んぼに種もみをまく作業を行っていきます。液体の農薬だけではなくて、種や薬の粒もまくことができるなんて便利ですね。

AGRAS T30、リフトオフ！本当に大きいですね。

機材準備をしているのはキラキラ笑顔が眩しいSさんです。お料理も上手なんだとか。その腕前、なんとおうちではスープからラーメンを作っちゃうらしいですよ。

こちらが直播で使う種もみ、リゾケアXL です。シンジェンタジャパン株式会社さんが製造しているコーティング種子で、サツマイモのような色をしています。この紫色のコート剤には酸素供給剤や殺菌剤、殺虫剤などが含まれていて、苗立ち（＝芽生えのこと）がよいそうです。

従来、直播栽培は難しいと言われていました。鳥害や還元障害（土の中で種が窒息する）、苗ぐされ病などのリスクがあるからです。しかし リゾケアXL はコーティング剤の効果でそういったリスクを抑えているので、直播向きの種子に仕上げられているそうです。

今回は、この リゾケアXL を代かき済みの田んぼにまきます。代かき（しろかき）とは田んぼのベッドメーキングのようなもので、土壌を整える田起こしが完了した田んぼに水を張って、土をさらに細かく砕いて水と混ぜ、土の表面を平らにする作業のことです。代かきをすることで苗がムラなく成長する、肥料を均一に混ぜ込む、雑草の発芽を抑える、有機物の腐熟を促進するなどの効果があります。

AGRAS T30 に リゾケアXL を投入し、自動航行で播種（はしゅ：種まきのこと）を行いました。実際の様子を動画にてご覧ください。改造した三角コーンを漏斗代わりに使うシーンはちょっとシュールで、一見の価値ありです。（笑）
動画の後半では、作業中のドローンの様子を見ることができます。周辺に家屋や電柱といった障害物の多い環境でしたが、離陸から着陸まで4分4秒で完了することができました。この日は農家の方に見やすいよう、かなりゆっくりしたスピードで飛ばしていますが、自動航行での最大効率は約10分で2町（＝およそ2万平米）の作業が可能です。

翌日、また様子を見に行ってみました。まいた種をスズメなどに食べられないように、うっすら水が張られています。ここから芽が出て苗が育つのが楽しみですね。

月日は流れ、7月上旬。また様子を見に来てみました。

分げつ（株が増えること）が進み、同じ場所とは思えないくらい青々と茂っています。このまま健やかに育って欲しいですね！

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いかがでしたでしょうか。ゴールデンウィーク明け、日当たりのよい現場でしたので初夏の香りを感じながらの充実した作業日となりました。

セキド農業チームでは、DJI Agrasシリーズ や FJDトラクター自動操舵装置 などの販売をはじめとした、次世代のスマート農業に関わるご相談をお受けしています。特に農薬散布代行については現在力を入れており、農薬や肥料の散布、直播などのお仕事代行を積極的に承っています。実際の現場が見れる参加型イベントも定期開催しておりますので、ぜひご参加ください。みなさまからのお問い合わせお待ちしております。

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