SUSC取得者インタビュー 第1弾【映像カメラマン × SUSC】
こんにちは、セキドSUSC事務局の糸野です。
国土交通省に登録されているドローン技能資格で、セキドが実施する技能認定資格講習
「SUSC 無人航空機操縦士 認定講習」
今回は、SUSC 無人航空機操縦士を実際に取得された方々の声をお伝えする、インタビュー企画をお送りします。
実際にSUSCを取得され、現在も業務でドローンを活用されている方へのインタビュー企画、第1弾として、映像カメラマン M氏のインタビューを紹介させて頂きます。
※なお、M氏はお仕事の関係上、個人情報の掲載は控えたいということで、お名前を伏せて掲載させて頂いております。
1. 業種紹介 & M氏がドローンを始めたきっかけ
2. 映像カメラマンとしての業務内容について
3. 空撮と地上での撮影業務の違い & ドローンの登場よる業務の変化について
4. ドローン資格を取ろうと思ったきっかけ & SUSCを選んだ理由について
5. SUSCを受けた感想 & 改善点
6. 今後のドローンに期待すること
7. まとめ
1. 業種紹介 & M氏がドローンを始めたきっかけ
糸野「本日はお越し頂きまして誠にありがとうございます。SUSC取得者の声をお伝えしていく企画の第1弾として、インタビューさせて頂ければと考えております。」
M氏「よろしくお願いいたします。」
糸野「まず、M様のお仕事について教えてください。」
M氏「撮影関係の仕事を個人事業主として行っております。主に地上の撮影を行うカメラマンとして映像作品に携わっております。 ドローンをやり始めたのは2013年からです。当時はPhantom 2のカスタム、S800を操作する機会がありました。それから2014年頃にFreeflyALTA6、Phantom 3proを購入して本格的に空撮での撮影業務も請負うようになりました。 現在は地上の撮影業務と空撮業務の2足のわらじのようなイメージで、業務を行っております。」
M氏「近しい友人のフォトグラファーからの紹介がきっかけです。 当時ドローンに触れた時、直観として自分にマッチしているとすぐに感じました。というのも私自身ゲームをよくやるのですが、そのせいか、プロポ(操縦機)の操作方法が非常に直観的に理解できて、馴染みやすかったこともあり、ドローンの操縦に関する抵抗感も全くなく使い始めることができました。」
糸野「ご友人からのご紹介とのことですが、撮影業界でのドローンの活用は当初からあったのでしょうか?」
M氏「やはり最初は、フォトグラファーがドローンを始めているのが多かった印象です。私の周囲では映像関係者がドローンを使っているという話はあまり聞かなかったです。」
2. 映像カメラマンとしての業務内容について
糸野「どういった種類のお仕事が多いですか?」
M氏「CMや映画などの撮影もやりますが、一番多いのは企業用のプロモーション撮影などのお仕事です。」
糸野「撮影への関わり方としてどういった形が多いのでしょうか?」
M氏「規模によってまちまちではあります。大きい規模の撮影だと、ピンポイントでほんとに数カットのみ空撮をするような依頼もありますし、中規模の撮影で一番多いのは地上のカメラマンとしての兼務で空撮も依頼されるパターンです。」
糸野「実際に現場で空撮を実施される場合、どれくらいの期間の撮影になるんでしょうか?」
M氏「それもまちまちではありますが、撮影期間が1週間以上という案件は稀で、1日から3日間での撮影が多く、基本的にスピード感がある撮影の場合が多いです。」
糸野「現在そういったお仕事は、どのような機体で行っているのですか?」
M氏「DJIのInspire 2とPhantom 4 PROを使って撮影しています。案件の規模や、予算、フライト現場の環境条件などによって、利用する機体は都度切り替えています。つまり、RAWデータが必要な大きい規模の案件ではInspire 2を使用する、狭い室内での飛行の際はPhantom 4 PROを選択肢に入れる、など必要に応じて機体を切り替えています。」
M氏「最近は、Mavic 2にも注目しています。Mavic 2 PROについてはセンサーサイズも大きくなったので、Phantom 4 PROの代替として十分に使用できるようになってきたと感じていますし、クライアントが希望する撮影条件によってはMavic 2での撮影で十分であることも多いと考えています。私の周りでも、実際にMavic 2で業務をしているカメラマンも多いです。」
3. 空撮と地上での撮影業務の違い & ドローンの登場よる業務の変化について
糸野「ドローンでの空撮と、地上での撮影業務の違いとして感じていることはありますか?」
M氏「そうですね。いろいろな違いがありますが、ネガティブな違いとして、空撮の場合は撮影のばらし(キャンセル)率が非常に高いなと感じます。それは、もちろん天候のこともそうですが、現状の空撮は基本的に予算が最後に組まれることが多いのも影響していると思っています。 例えば、予算の使用方法として美術の予算に割り振るか、ドローンの予算に割り振るか悩まれていたクライアントもおりました。 そういった意味で、現状空撮は必須ではない、つまり空撮がなくても成立するので、ばらしになるケースも多いのだと思います。」
M氏「それ以外の違いとして、ドローンの空撮だけの案件では、拘束時間が短くメリハリが効く仕事の仕方がしやすいと感じています。 とはいえ、その少ない時間の中で非常に高いリスクもあり、そういった意味で地上の撮影では感じない強い緊張感も感じます。」
糸野「ドローンがあったことで、変わったことなどはありますか?」
M氏「やはり、映画やCMなどの案件に従事できたことは、ドローンの空撮業務を始めたことで変わったことだと思います。私は今まで映像をやっている者として、ハリウッド映画に関わることが一つの目標でありましたが、ドローンの空撮業務を始めたことで去年は複数の引き合いを頂いて、実際に従事することもできました。そういった意味ではドローンの登場によって、私のキャリアとしての仕事の幅が大きく変わったなと感じています。」
4. ドローン資格を取ろうと思ったきっかけ & SUSCを選んだ理由について
糸野「2013年からドローンを使われているとのことで、SUSCが設立される前から実際に業務で利用されていたと思いますが、なぜ改めてドローンの資格を取ろうと思ったのでしょうか?」
M氏「自分自身は元々、ドローン資格について否定的な意見を持っていますし、今でも半分くらいはドローンの資格は不要だと感じています。それでもドローンの資格を取ろうと思ったきっかけは、たまたま知り合いから引き合いをもらった、消防関係への講習依頼を受注する条件にインストラクター資格があったからです。」
糸野「国土交通省に登録されている資格のインストラクターには、いくつか種類がありますが、その中でなぜSUSCを選ばれたのですか?」
M氏「他社の資格については、予算感に合わなかったことや営利的な部分が自分の肌と会わなかったところなど、さまざまな要因はあります。 SUSCはセキドさんが主催している協議会ということで、ドローンを販売している企業が責任をもって安全な使い方の講習を実施している、ということにとても納得感があったため、SUSCのインストラクター資格を取ろうと決意しました。」
5. SUSCを受けた感想 & 改善点
糸野「実際に講習を受けて頂いた感想を、ざっくばらんにお聞かせください。」
M氏「予想以上というか、想定していた内容の遥か上を行った講習内容であったと感じました。 正直、空撮業務をやったことがない人たちが適当な知識を持ち寄ってドローンの講習をしているのだろう、という悪いイメージが自分の中で先行していたこともあって、実際に講師をして頂いた平井さんの、DJI製品に対しての確かな知識や技術に対して感銘を受けました。」
M氏「聞いた話では、他の講習会だと受講者の質問はその場で答えずメールで後日対応する、というケースが多いそうです。実技だけ得意な講師が教えている場合はありえる話で、要は商品知識が無いのでしょう。 その点、セキドの平井さんはすべての質問にその場で即答してまして、『この機能が入ってるときは、その機能はグレーアウトしています』といった、本当に熟知してないとわからない細かいことまで知っていました。」
M氏「専従のプロ講師とはこういう事か!と、私の持つ知識は実際に使う機能のみに特化しているので、非常に刺激をもらいました。実技は勿論ですが、最初に受けた座学の部分だけで、既に受けて良かったと素直に感じました。」
M氏「SUSCの1級である講師資格を取った時も、実際に自分が講師として、受講者にドローンの操縦を教える経験を積むことができ、平井さんの教え方や安全運用についての考え方など、非常に勉強になりました。 その経験を糧に、そもそもの目的であった消防関係に対しての講習を実施する際も、滞りなく講習を進めることができ、大変ありがたかったです。」
糸野「ありがとうございます。逆に改善点などのご指摘はありますか?」
M氏「講習の内容全般についてほとんど完成された内容であったため、本当に細かい指摘になってしまい恐縮ですが、自分自身、かなりの時間ドローンと向き合った経験の中で、ヒヤリハット的なことも多く経験しています。その観点から講習中におけるドローンの高度は、受講者の頭より上の高度で練習するよう、受講者の方に強くご注意頂く方が良いのでは、と感じました。」
6. 今後のドローンに期待すること
糸野「ここまでお時間を頂き、ありがとうございました。最後に今後のドローンに期待することを教えてください。」
M氏「空撮という分野で考えた時に、現状の機体については概ね満足できるところまで来たなと感じています。」
M氏「逆に危機感というか焦燥感のようなものを実感していて、ドローンは技術の進歩に伴ってどんどん簡単に飛ばせるようになり、Mavic 2などカメラ性能もどんどんいいものが出てきています。そんな状況によって新規参入者が簡単に入ってきやすい状況になってきました。それに対してさらに自分の技術やサービスの付加価値についてさらに磨いていく必要があると考えています。」
7.まとめ
今回のインタビュー記事はいかがだったでしょうか?
今後も SUSC 無人航空機操縦士を取得された方にインタビューさせて頂き、受講をご検討頂いている方の参考になる記事を公開いたしますので、本記事に関する感想や、今後知りたい情報・インタビュー内容などありましたら、お気軽にお問合せフォームからお送りください。
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