DJI Matrice 4シリーズ発表!フラッグシップ級の小型業務用ドローンを詳しく解説!
こんにちは。セキド産業機担当の奥でございます。
今回は、1月8日(水)22:00にグローバルリリースされました DJI Matrice 4(マトリス 4)シリーズについて、詳しく解説をして参ります。
DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズの後継機に位置付けされる小型業務用ドローンの最新モデルとなります。機体・送信機・アクセサリー(D-RTK-3)の全てが新しくなり、さらにトンでもない機能を出し惜しみせずに搭載された、「これで小型機!?」とも思える Matrice 4シリーズについて、ぜひ最後までご覧ください!
実機を飛ばして精度検証などを行ったコンテンツもぜひあわせてご覧ください。DJI Matrice 4シリーズを実機でレビュー!
[M4E 測量精度編]
■目次
・DJI Matrice 4 シリーズとは
・新たに追加された/進化した機能
・充実したアクセサリー類
・気になるお値段は…
DJI Matrice 4シリーズとは
「Matrice(マトリス)」といえばDJI業務用ドローンの代名詞で、古くは Matrice 100 から始まり、Matrice 30シリーズ、Matrice 350 RTK など様々なラインナップが世の中にリリースされ、皆さまのドローン業務に役立ってきました。
DJI Matrice 4 シリーズ はその最先端をいく「小型業務用ドローン」となっており、測量業務を効率化する「MATRICE 4E(青文字)」と、サーマルカメラを備えた点検・調査に適した「MATRICE 4T(赤文字)」の2種類のラインナップとなっています。
業務別の観点で見ると、下のような進化を辿っています。
それではまず基本スペックに触れていきます。
大きさとしては 39cmほどで指先からひじぐらいまでの長さ、重さは1420gですので、1.5Lの水が入ったペットボトルと同じぐらいです。
Mavic 3 Enterpriseシリーズと比較して、最大飛行時間は45分→49分に、最大伝送距離も8km→12kmと向上しています。加えて、両機種共通して光学3倍のズームカメラとRTKモジュール、レーザー距離計が標準搭載になりました。光学3倍ズームカメラを除いてはいずれも一部の上位機種のみに搭載された機能でございます。
次に Matrice 4E と Matrice 4Tの違いですが、搭載されているカメラが主になります。ドローンはいわゆる「空飛ぶカメラ」でございますので、カメラの違いでできる業務も変わり、それに付随して細かい機能面にも違いが出てきています。
新たに追加された/進化した機能
今回追加された機能の一部(計6つ)を簡単に紹介していきます。
1. AI検知機能
新たに画面内に映る人、車、船の検知機能が追加。リアルタイムで128個、画像を撮影することで最大1000個の対象物の検知が可能に。また、検知する対象物に関しては拡張性あり。
2. レーザー距離計
標準装備としてレーザー距離計を搭載。機体と対象物の距離を測る従来の機能以外にも、2点間の距離の計測(直線距離・水平距離・高低差)の他に、指定した面の測定までリアルタイムで可能に。
3. 自動航行:Smart 3D Capture
指定した範囲を撮影後、即座に送信機上で粗い点群を生成します。さらにその点群から範囲指定を行うことで「非常に精密な飛行」を実現します。
4. 向上した暗視性能
非常に暗い環境下であっても、あたかも昼間のような明るさで見ることが可能です。また照度がない(真っ暗闇)であってもNIR補助ライトを用いることで、同様に明るく映像を映します。
加えてリアルタイムの映像の他に、夜間で撮影した画像も自動処理を行い高品質な写真を出力します。
5. 観測記録
カメラで撮影した地面の範囲を送信機の地図上に表記します。これによって「どこまでのデータを取得したのか」が明確化しますので、撮り漏れや二重の撮影をする手間などが省かれて効率化を押し進めます。
6. 遠隔操作(DJI FlightHub 2 との連携)
DJI FlightHub 2 との連携によって、離陸・飛行・ジンバル(カメラ)操作、自動航行などが全て「遠隔」で実施できるようになりました。Dockシリーズと異なり自動給電などはできないため現場に誰かしらがいる必要はございますが、操縦者自身が現場へ出なくても運用が可能になります。
他にもビジョンシステム(障害物検知性能)の強化、ズームカメラの進化、保存する画像の圧縮率の強化、プリ録画機能の搭載、などなどと挙げればキリがない状況にございます。気になる方はぜひ日本全国で行われる実演会までお越しください。
充実したアクセサリー類
今回のDJI Matrice 4シリーズのリリースにあたり、はじめからスピーカーとサーチライトがメーカー純正で出ております。下記の画像にはございませんが、プロペラガードや4本差しの充電ハブなどもございます。
また、D-RTK3 マルチステーションも新たに発表がされ、前モデルD-RTK2の「地上局/基準局」としての機能の他に、移動局(指定した場所の座標を測る)の機能も追加されており、有用性が向上しています。
気になるお値段は…
さて、これだけ新機能が多く搭載され効果が楽しみな Matrice 4シリーズですが、気になるのは導入費用かと思います。
価格は下記の通りでございます。
DJI Matrice 4E + DJI Care Enterprise Plus:税込 866,800円
DJI Matrice 4T + DJI Care Enterprise Plus:税込 1,108,800円
こちらのセットでは、機体と送信機の他にバッテリーや4本差し充電ハブ、DJI Terra(SfMソフト)などが付属しています。また、前モデル Mavic 3Eシリーズと違い、RTK機能に必要な「RTKモジュール」の購入が不要というのも利点です。
Matrice 4シリーズの魅力を100%伝えるには、文字媒体ではなかなか厳しいところもございます!ぜひお気軽にご相談ください。
また、セキドでは Matrice 4シリーズのリリースに合わせて、皆さまに製品の魅力をお伝えする無料のWEBセミナーや実演会の開催を予定しています。Matrice 4シリーズの新規導入を検討される方はもちろん、既存モデルとの違いや買い変え・買い増しの必要性など、皆さまのドローン業務に応じてご案内しますので、お気軽にご参加ください。