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こんにちは、セキド農業チームの槇島です。ドローンのセキドで「農業」といえば、農薬散布ドローンをイメージする方が多いと思いますが、私がメインで取り扱うのは農作業の省力化に欠かせない「農機自動操舵システム」という製品です。
近年では新車のトラクターにも「直進アシスト」や「自動操舵機能」が標準装備されるなど、トラクターの自動操舵システムの導入が進んでいます。セキドが取り扱う FJDynamics(エフジェイダイナミクス、以下FDJ)製の自動操舵システムは、新旧・メーカー問わず現在使用中のトラクターに後付けが可能で、すでに世界累計6万台、国内でも2,000台以上導入され、全国でスマート農業化に寄与しています。

農機自動操舵_除雪01

 

自動操舵でもっと効率よく!

トラクターを使った農作業というと、多くの場合、春から夏のイメージですが、雪国では冬の除雪にもトラクターが活躍しています。
「トラクターが走っているなら自動操舵でもっと手軽に効率よくしたい!」ということで、今回はこの冬、新潟県南魚沼市のFJD販売店「コーポレーション森」さんにご協力いただき実施した、自動操舵システムを使った除雪作業についてご紹介いたします。来シーズンの参考としてぜひご覧ください。なお今回の検証は冬季封鎖された農道で行っており、実際の作業を行う場合は周辺状況や各種法令をご確認の上、実施していただくようご注意ください。

 

トラクターでの除雪作業って?

こちらがトラクター除雪のイメージです。積もった雪に除雪機をあてて飛ばしていきます。


ご覧の通り、一面に雪が積もっているので「どこからどこまでが圃場なのか?」「あぜ道はどこまで続いているのか?」「側溝は無いか?」などが、はっきり言って全くわからない状況です。しかも、除雪機はトラクターの後ろ側に取り付けるので、いわゆるバックで操縦することになります。速度も除雪機への雪の流入量によって調整が必要ですが、概ね 0.3 ~ 0.7km/h という超低速で、必然的に長時間の運転、作業になります。

(進路の推測・・・側溝があり雪が盛り下がっている)

行く先の安全を確認しながらの長時間バック走行は、見るからに自動操舵による省力化の効果が大きそうです。

 

除雪実践レポート

正確にまっすぐ進む、A+ラインモードが有効

FJD自動操舵のシステム最新バージョン(2.1.7)では、「A+ラインモード」という機能が実装されました。
従来は、初めにA点(始点)からB点(終点)までを実際に走行してベースラインを作成する必要がありました。まず1列目を手動で作業し、ベースラインを作成するイメージです。しかし、A+ラインモードではトラクターの現在位置と向きからベースラインを作成できるので、初回の手動走行が必要ありません。トラクターを作業開始位置に合わせるだけで作業開始できるので効率アップを目指せます。

(A+ラインモードのイメージ。自車位置と方位角からベースラインを作成)

 

除雪ならではの「ハンドルをゆっくり回す」設定

除雪作業が進んでいくと、トラクターの幅ぴったりに雪の壁ができていきます。


FJD自動操舵システムは直進を高精度で維持するために常にハンドルを制御していて、路面の状況によっては急ハンドルを切るときがありますが、今回のような除雪の場合は急ハンドルにより大きくタイヤが切れると、雪の壁に当たりスタックしてしまうのです。しかもスタックにより速度が落ち、自動操舵の対応速度以下になると安定した動作が失われてしまいます。


 
そのため、急ハンドルを切ってタイヤが雪の壁に当たらないよう、以下の2項目を調整しました。

・「定常ベースライン倍数」1.0→0.4に下げる

ベースライン維持のためのハンドル感度の設定。数値が小さいほどハンドルがゆったり動くようになります。
 

・「農機の回転速比」25→10に下げる。

ハンドルを切った角度に対するタイヤが切れる角度の比率。数値が小さいほどハンドルを回す角度が小さくなります。

※お持ちのトラクターや自動操舵システムの取り付け状態により、設定値は変わります。
 

作業速度について

除雪作業は、早く終わらせるために早く走行すれば良いものではありません。除雪機が一度に雪を取り込み吹き飛ばせる量が決まっているため、処理能力に合わせて速度を合わせる必要があります。ご協力いただいたコーポレーション森様によると、「最大限の処理能力を発揮するには、時速0.3~0.7km程度が妥当」とのことです。
FJD自動操舵システムの通常対応速度は0.7km以上のため、場合によっては除雪機への雪の流入量を抑える対応も必要そうです。動画のように高速で進み無理に雪を流し込もうとすると、雪の圧力に負けタイヤが空転し、不意に速度が低下してしまいます。

このような場合は、除雪の面をずらして流入量を抑えることで、安定して除雪できました。

 

ホールセンサーの設置

また、除雪機の処理能力を最大限に引き出し、無駄なく作業を進める解決策として「ホールセンサー」があります。通常対応速度は 0.7km/h以上ですが、別売りのホールセンサーを追加することで、0.1km/hの超低速まで対応します。除雪作業はもちろん、同じく超低速作業となる畦塗りにも必須のセンサーとなります。
 

スリップについて

自動操舵システムは雪道でのスリップを検知できません。スリップした分自動でベースラインに戻ろうとハンドルを切り、かえってスリップ・蛇行する場面がありました。除雪と言っても少量の雪は残るので、雪の残り具合や地面の状態(アスファルトなのか土なのか、平地か傾斜地かなど)によっては、スリップが起こる可能性がありますのでご注意ください。
除雪の場合は、FJD農機自動操舵システム本来の性能である、誤差2.5cm以内の精密な運転が求められることはないかと思いますので、除雪作業そのものに影響はありません。

 

除雪の自動化はコスト削減につながる

FJD自動操舵システムの運用には高精度の位置情報測位が必要で、その測位情報を受信するために利用料が必要となる場合があります。「農作業を自動化したいけれど、春から夏の半年間のためだけに高いランニングコストはもったいない」と導入を見送る方もいらっしゃるのではないでしょうか?冬の期間、除雪作業の出番があれば、年間を通して高効率でトラクターが稼働することになり、年間でのランニングコストの低減につながります。

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まとめ

今回、自動操舵システムを追加したトラクターで実際に除雪を試した結果、特有の環境や後進作業という状況下でも、問題なく自動操舵を実現できることが確認できました。
作業中は、後進方向のハンドルキープ/超低速の維持/除雪機の操作を同時に求められ、オペレーターの技術・体力を必要としますが、ハンドルキープから開放されることで、除雪機の操作に集中でき作業の効率化できます。また、年間を通じて自動操舵トラクターが稼働できるので、コスト低減の面からも非常に有効的です。

セキドでは、自動操舵やスマート農業についてもっと知りたいという方に向けて、農機自動操舵システムや農薬散布ドローンなどのスマート農業について紹介する体験会や、導入に向けた具体的なステップ、補助金等についても紹介する無料セミナーを開催しています。導入検討中の農家様、事業者様に最適な機会ですので、ぜひお気軽にご参加ください。

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