進化した最新産業用水中ドローンの選び方
こんにちは、セキドの高木です。
今回は、近年高性能化とコストダウンが進み、新モデルの発表が続く産業用水中ドローンの選び方を紹介します。
水中ドローンとは
「水中ドローン」という言葉は2016年頃に生まれた言葉です。
以前はROVという呼び方で、産業用途で活躍していました。
2016年頃から低価格化が進み空のドローンと同じように水中ドローンと呼ばれるようになりました。
産業用途では「面」が多い人工構造物を点検調査することが多くなっています。
ダム、海に隣接する工場、洋上風力発電所、船舶など・・枚挙にいとまがないですね。
それでは産業用途に必要な水中ドローンの各機能と対応した機種を見ていきましょう。
運動性能
構造物で重要な「面」の調査では、水中ドローンは真横に動けることが重要です。
まず高い運動性は選考の最重要ポイントです。
FIFISH V6シリーズ、CHASING M2シリーズ、BlueROV2シリーズともに高い運動性能を有しています。
駆動時間
水中では光の届く範囲は限定されており、調査時間は長くなりがちです。
そのため長く駆動ができる、またはバッテリー交換が可能な機種を選びます。
FIFISH V6:最大4時間
FIFISH V6S / FIFISH V6 PLUS:最大6時間
CHASING M2 / CHASING M2 PRO:最大4時間 バッテリー交換可能
BlueROV2:最大4時間 バッテリー交換可能
BlueROV2 + 地上電源システム:∞ 制限なし
重量
調査点検において手軽であることは重要です。
水中ドローンはテザーケーブルを使用した吊り下げが可能です。
船舶や護岸に特別な設備を必要としないことは大きなメリットとなります。
FIFISH V6S:4.1kg
FIFISH V6 PLUS:5.0kg
CHASING M2:4.5kg
CHASING M2 PRO:6kg
BlueROV2スタンダード:11kg
BlueROV2プロ:12kg
アーム、センサーなどの高度な調査機器
サンプルを持ち帰るアームや構造物のサイズ計測、濁水環境下での調査に対応するソナー類などの機能により、ビデオ/写真撮影以外にも水中ドローンが出来ることが増えてきました。
アームを搭載出来る水中ドローン
関節を必要としなければ低コストで導入可能とされ、仕掛けまたはセンサーを設置回収などにも使用します。
関節軸付きのものは人間が行う作業と同等のことが可能です。
コストは従来の数分の1と低価格化され、調査対象物に目印の設置や、不審物の調査などに使用可能です。
FIFISH V6S(標準同梱)
FIFISH V6 PLUS + ロボットアーム(オプション)
CHASING M2+ ロボットアーム(オプション)
CHASHING M2 PRO+ ロボットアーム(オプション)
BlueROV2プロ + Reach Alpha 5軸水中ロボットアーム(オプション)
物体のサイズ計測が可能な水中ドローン
撮影した物体のサイズを計測することは、とても難しいことでした。
FIFISH V6 PLUSでは標準で物体のサイズ計測機能を有する唯一の水中ドローンです。
FIFISH V6 PLUS:標準機能(ARレーザー計測)
調査用ソナーを搭載可能な水中ドローン
水中ドローンに搭載されているカメラは4K撮影など高画質化の一途を辿りますが、
地上に比べ光が届く範囲は短く、濁水であれば1m先も視認できないことが多く、
このような状況では高画質カメラでも調査しきれない場合もあります。
そういった状況では音響ソナーを活用すると調査範囲が広がります。
イメージングソナーは濁水等の環境でも、前方など周囲の状況を把握するために使用します。
サイドスキャンソナーは工事状況調査や沈船調査など海底面の調査に使用します。
CHASING M2 PRO + Oculus マルチビームイメージングソナー
FIFISH V6 PLUS:測距ソナー(標準機能)
BlueROV2スタンダード/プロ+ PING360 メカニカルイメージングソナー
BlueROV2プロ + Oculus マルチビームイメージングソナー
BlueROV2プロ + StarFish 454 サイドスキャンソナー
どの水中ドローンを選べばいいの?
いかがでしたでしょうか?産業用水中ドローンの選び方のヒントになりましたか?
最後にセキドで取り扱う水中ドローンを比較表にしましたので、ぜひ参考にしてください。
また、セキドでは水中ドローンについてより詳しい情報や導入事例、実績などをお伝えする無料WEBセミナーも定期的に開催しています。お申込みや最新の開催情報は一覧ページをご確認ください。具体的な用途やご検討中の課題についてのお問い合わせにも対応いたしますので、水中ドローンによる業務をご検討中の皆さまはぜひ一度ご参加ください。
水中ドローンの導入をご検討中の方は、経験豊富なスタッフが用途や目的合わせた機材の選定、導入から運用までワンストップでご提供いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。