千葉県で累計3,000ha以上のドローン農薬散布。株式会社花縞に聞く導入効果
こんにちは。セキドで農業用ドローンを担当する宮田です。
今回は、千葉県山武市・横芝光町を拠点に、ドローンによる農薬散布代行やドローンスクール、外壁点検、海水浴場監視などを展開する株式会社花縞(かしま)で、農薬散布をはじめ、さまざまなドローン業務に携わっている橋本さんにインタビューを行いました。

インタビューでは、これまでのドローン農薬散布の実績、実務で意識していること、農家様に向けたメッセージについてお話を伺いました。

現場のリアルと導入効果
―― まずは昨年度のドローン散布の実績から教えてください。
昨年は、おおよそ500haの散布を行いました。累計では、これまでに3,000ha以上を散布してきた計算になります。数字だけ聞くとピンとこないかもしれませんが、毎日のように田んぼに入り、さまざまな農家様と顔を合わせてきた積み重ねです。

―― 農家様から散布を請け負った際、喜ばれるポイントや、リピートにつながっている要因はどこにあると感じますか?
一番は、お客様との信頼関係と、作業品質への満足度を大事にしている点だと思います。私たちは、ただ依頼された日に行って農薬を散布して終わり、という仕事の仕方はしていません。
まず稲の生育状況を確認し、「今年はこのタイミングがいいですよ」と散布時期から提案します。農薬もこちらで用意するため、お客様側で薬剤を手配したり、当日に準備したりする手間がありません。お客様の負担になりそうなポイントを、ひとつずつ先回りして取り除いています。
それから、何度も農家様とお会いしてコミュニケーションを取ることも大切にしています。信頼していただけるようになると、当日朝早い時間に圃場へ来ていただかなくても、問題なく進められる体制を作れます。
お客様の田んぼを登録し、飛行ログの提出と、田んぼごとの散布写真の提出まで行い、作業のエビデンスを残しています。「どの圃場に、どのように散布したか」を目で見て確認できることが、継続依頼につながっているのだと思います。
おかげさまで今では、肥料、除草剤(粒剤)、殺菌殺虫剤など、複数の散布依頼をいただけるようになりました。
機体の運用・メンテナンス
―― 日々の機体メンテナンスや安全管理で、一番気をつけているポイントは何ですか?
私たちは、機体が飛ぶ前の準備で8〜9割が決まると思っています。一番気を使っているのは、飛行前の確認です。トラブルの多くは、空に上がってからではなく、飛行前のチェックで防げます。
特に農薬散布機は、薬剤がノズルや機体に付着したまま放置すると、目詰まりや腐食の原因になります。そのため、使用後の洗浄は欠かせません。バッテリーの状態確認と管理、プロペラの傷、ネジの緩みも、毎回必ず確認します。地味な作業ですが、安全な散布業務を続けるうえで最も重要な作業です。
安全管理では、風速計を持参して必ず風速を確認し、補助者と圃場ごとに安全確認を徹底しています。相手は自然ですから、昨年と違う状況になっていることもあります。「いつもの田んぼだから」では済ませません。安全に飛行できることを確認したうえで散布を行う。この積み重ねが、事故ゼロにつながっています。
―― 散布現場で円滑に業務を進めるために、どんな工夫をしていますか?
弊社では、「段取り八分、現場二分」で考えています。
散布をスムーズに進めるためには、トラックへ積み込むところからすでに現場が始まっています。積み込み方も、その後の軽トラック上での作業導線も、あらかじめ考えておく。圃場の確認も事前に行うため、当日の動線がある程度決まっており、現場に着いたらすぐに作業を始められます。

バッテリーは、作業途中で止まらないように本数を計算し、余裕を持って運用します。薬剤も、T10であれば予備タンクを用意します。T25以上の大きな機体の場合は、あらかじめ農薬を準備し、充填しやすい状態にしておきます。
また、周辺の農家様に事前に告知しておくことも重要です。隣の圃場に農家様がいるタイミングと重ならないよう調整することも、業務を円滑に進めるための大事なポイントです。
人材育成とドローンスクールの現場
―― スクールにはどんな受講生が多く、受講時に最も不安に思っていること、そしてそれを解消するために意識している指導法は何ですか?
受講生は本当にさまざまです。新しく農業を始める新規就農者の方、農業法人、散布代行業者の方、そして「自分の田んぼは自分で散布したい」という既存の農家様や後継者の方が多いですね。

皆さんが最初に口にする不安は、だいたい共通しています。「操縦が難しそう」「もし墜落させたらどうしよう」「法律の手続きがよく分からない」。この3つです。
操縦については、基礎をきちんと反復すれば、着実に身につけられます。怖いのは中途半端な自信なので、最初は「ゆっくり、確実に」を徹底してもらいます。
法規制についても、許可・承認の申請は最初の壁になりやすい部分です。そのため、私たち自身が一等無人航空機操縦士として実務を行ってきた経験をもとに、つまずきやすいポイントを先に共有するようにしています。
卒業して終わりではなく、現場で困ったときに相談できる関係を残しておくことも大事にしています。
最後に
―― 「ドローン散布に興味はあるけれど、導入や外注に一歩踏み出せない」という農家様や企業様に向けて、メッセージをお願いします。
現場の人間として、正直にお伝えしたいことがあります。
ドローン散布は、魔法の道具ではありません。けれど、炎天下の重労働だった防除作業の負担を減らすことはできます。腰を痛めながら背負って撒いていた作業を、より効率的に進められるようになります。
そして、その一歩を必ずしもすべてご自身で背負う必要はありません。「機体を購入して自分で散布する」のか、「信頼できる散布代行業者に任せる」のか。その人の状況に合った形があります。
私たちは累計3,000ha以上を散布してきて、たくさんの「依頼してよかった」という声をいただいてきました。まずは一度、お話を聞かせてください。お客様の田んぼと作物に合った、負担の少ない方法を一緒に考えます。それが、地域の農業を続けていくための現実的な一手になると考えています。
株式会社花縞について
株式会社花縞は、千葉県山武市・横芝光町を拠点に、ドローンによる農薬散布代行、ドローンスクール、海水浴場監視、外壁点検、機体販売を展開するドローン専門会社です。
一等無人航空機操縦士による実務経験と、お客様の負担を減らす伴走型のサービスを強みとしています。千葉県でドローン農薬散布の外注、ドローンスクールの受講、農業用ドローンの導入をご検討中の方は、まずはお気軽にお問い合わせください。
ドローン講習・農業活用のご相談はこちらから株式会社 花縞 公式サイト
農業ドローンの導入や散布作業の効率化を検討されている方は、セキドまでご相談ください。使用する作物、ほ場面積、散布したい薬剤・粒剤、運用時期などを伺いながら、用途に合った機体選定や運用方法をご案内します。DJI Agrasシリーズの導入相談、見積もり、デモ、講習についても対応しています。

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