業務用ドローン DJI Matrice 350 RTK 発表!特徴と機能を解説します
こんにちは、セキド産業用ドローン担当の奥です。
2023年5月18日(木)22:00に、DJIから産業用フラッグシップドローン「DJI Matrice(マトリス)350 RTK」が発表されました。2020年5月に発表された DJI Matrice 300 RTK(以下、M300RTK)の後継機で、実に3年ぶりのリニューアルとなります!
今回はどこよりも早く・詳しい新製品速報として、Matrice 350 RTK がどのように進化を遂げたのかを解説させていただきます。
DJI Matrice 350 RTKとは
Matrice 350 RTK(以下、M350RTK)は、業務用ドローンのスタンダードを確立した M300RTK の後継機で、最大飛行時間 55分と保護等級 IP55、複数のペイロードに対応することで、堅牢な作りでハードな環境にも耐え、様々な業務において長時間使用できるドローンとして、DJI 産業用ドローンのフラグシップ機となっています。
M300RTK から何が変わったのか
新たに「副アンテナ」が追加
まず見た目の部分で、機体のバッテリー差し込み部の下に副アンテナが追加されました。M300RTK ではプロペラアームに2つのアンテナがついていましたが、副アンテナの追加により安定した機体と送信機の通信を実現することができるようになりました。
進化したFPVカメラ「STARLIGHT NIGHT FPV CAMERA」
ドローンの操縦を行う上で重要なFPVカメラが、夜間にも強い低照度カメラ「STARLIGHT NIGHT FPV CAMERA」にアップグレードしました。これにより夜間の業務でも周辺環境や障害物をクリアに表示することができます。
TB65 デュアルバッテリーシステム
M350RTK には新バッテリー「TB65」が採用されました。TB65バッテリーは従来の TB60 から充電効率と排熱効率がアップグレードし、M300RTK とも互換性のある仕様となっています。また、M300RTK 同様にデュアル バッテリーシステムを採用し、バッテリーのホットスワップに対応しているため、電源を切らずに素早くバッテリーを交換でき、効率的に業務をを再開できます。
さらに TB65 の採用に伴い高性能充電器のバッテリーステーションも一新され、横幅がスリムとなり、内部の収納構成も最適化されました。
送信機は「DJI RC PLUS」を採用
M350RTK の送信機は Matrice 30シリーズや Inspire 3 と同じ「DJI RC PLUS」を採用、7インチ高輝度ディスプレイを搭載し、画面が見やすく操作しやすくなりました。デュアル操作モードに対応し、標準の WB37外部バッテリーを使用すると最大6時間使用可能です。
また、5月18日のファームウェアアップデートにより、M300RTK でも DJI RC Plus が使用できるようになりました。
アームが閉じているとプロペラが回らない仕様となった
M350RTK にはフレームアームにセンサーが搭載され、アームロックの検知機能によりアームスリーブのロックが解除されたまま飛行開始してしまうリスクを回避、より安全な運用を実現しました。これまでは、フレームアームが展開/非展開に関わらず「フレームアームが完全に展開されているかを確認してください」という警告が出ており、「アームが開いているのに警告が消えない!どうしたら消えるの?」といったお問い合わせも多かったため、使い勝手の良いグレードアップとなっています。
保護等級がグレードアップ
M300RTK の機体の保護等級はIP45、スマート送信機(業務用)は保護等級なしでしたが、M350RTK では保護等級がIP55にグレードアップ、送信機も DJ RC Plus に変わったことで保護等級IP54がつきました。防塵・防水性を備え、悪天候下でも安心して業務を実行できます。-20℃〜50℃の環境で動作し、極暑・極寒の環境下でも時間に縛られず業務に対応できます。
収納性・安定性が改善したキャリングケース
キャリングケースでは機体の収納位置が中央から下側にスライドしたことで、取り出しやすくなったのはもちろんのこと、ケースの重心が下がり不慮にケースが倒れるリスクが減りました。収納の構成にも変化が見られます。
M300RTK から引き継がれた性能
さて、ここまで M350RTK のアップグレードされた内容についてご紹介しましたが、ここからは M300RTK から引き継がれた機能の一部を紹介していきます。
DJI Pilot 2アプリ
DJI産業用ドローンに搭載されている DJI Pilot 2アプリが引き続き M350RTK でも採用。わかりやすい飛行ステータス表示や、業務に適した自動航行(ウェイポイント飛行・マッピング飛行などの高精度マッピング)によって、効率の良い作業を実現します。
パワフルなペイロード
シングル下方ジンバル、デュアル下方ジンバル、シングル上方ジンバルといったペイロード装着に対応し、E-Portオープンインターフェースを搭載しています。最大積載量は2.7kgで、最大3つのペイロードを同時に装着でき、公共安全や点検、マッピングといった様々な業務でニーズを満たします。DJI純正のペイロードでは、現時点で以下のようなカメラが対応しています。
Matrice 350 RTK についてのお問い合わせは?
いかがでしたでしょうか。今回のアップグレードでは嬉しい進化がある一方で、ベースとなった M300RTK の優秀さも感じられたのではないかと思います。M350RTK について、製品の詳細やお見積りなど、いち早く導入いただくためのお問い合わせを受け付けております。買い替えや買い増しのご検討はもちろん、新規導入に向けて情報収集したいといった方も、ぜひお気軽にご連絡ください。
M350RTKの初回出荷は、2023年5月下旬より開始予定で、ご予約・ご注文いただいた方から順次の発送となります。生産都合により納品が遅れることがあることご了承ください。
※安定供給は最短で7月を予定しております。
Matrice 350 RTK の速報セミナー開催
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