赤外線カメラが進化した小型産業用ドローン DJI Mavic 2 Enterprise Advanced を比較してみました!
こんにちは、セキドの越村です。
今回は、2020年12月に発表され2021年4月に予約受付が開始された DJI の最新業務用ドローン「DJI MAVIC 2 ENTERPRISE ADVANCED(マビック 2 エンタープライズ アドバンスト)」についてご紹介いたします。
※ RTKモジュールは別売りオプションです。
最大56倍デジタルズーム&広角カメラ/サーマルカメラ搭載の業務用最新モデル
小型ドローンの傑作モデル Mavic 2 の派生機ということで、軽量かつ携帯性に優れた機体に産業用ドローンに求められる最新技術が搭載された、ドローンの業務活用の裾野を広げる待望のモデルです。
DJI Mavic 2 Enterprise Advanced とは
Mavic 2 Enterprise Advanced(以下M2EA)では、これまで幅広い業務で活躍していた産業用コンパクトドローン Mavic 2 Enterprise Dual から性能が大幅にアップグレードされました。高解像度のサーマルカメラとビジョンカメラを搭載し、サーマルカメラは最大16倍、可視光カメラは最大32倍のデジタルズームにも対応しております。
価格についてはお見積り対応となりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
Mavic 2 Enterprise Advanced 見積・問合せフォーム
進化したスペック・機能の詳細は?
それでは気になる M2EA のスペック・機能について、DJIから発表された情報を元に先代の Mavic 2 Enterprise Dual(以下M2ED)と、上位モデルと言える Matrice 300 RTK搭載カメラ Zenmuse H20T と比較してみました。
・Mavic 2 Enterprise Dual 参考価格約40万円
・DJI Zenmuse H20T 参考価格約120万円
カメラ性能の向上
まずはもっとも注目されるポイントである赤外線カメラ/サーマルセンサーを含むカメラ性能を確認してみましょう。
左から「Mavic 2 Enterprise Advanced」「Mavic 2 Enterprise Dual」「Zenmuse H20T」
・高解像度放射分析サーマルセンサー
サーマルセンサー性能 | M2EA | M2ED | H20T |
センサー解像度 | 640×512 | 160×120 | 640×512 |
フレームレート | 30Hz | 8.7Hz | 30Hz |
FOV | FOV:59° | HFOV:57° | DFOV:40.6° |
デジタルズーム | 最大 16倍 | なし | 最大 8倍 |
温度測定精度/ 温度分解能 |
± 2℃ | -10℃~+140℃:±5%、 -10℃~+400℃:±10% |
≤50 mK @ f/1.0 |
写真フォーマット | R-JPEG | JPEG | R-JPEG |
・高解像度ビジュアルカメラ
ビジュアルカメラ 性能 |
M2EA | M2ED | H20T (ズームカメラ) |
センサー | 1/2インチ CMOS 48 MP |
1/2.3インチ CMOS 12 MP |
1/1.7インチCMOS 20 MP |
ISO感度 | 動画:100-12800 写真:100-1600 (オート) |
動画:100-12800 写真:100-1600 (オート) |
動画:100-25600 静止画:100-25600 |
ズーム | 32倍(デジタル) | なし | 23倍ハイブリット 光学ズーム 最大200倍(デジタル) |
静止画サイズ | 8000 × 6000 | 4000 × 3000 | 5184 × 3888 |
動画解像度 | 3840×2160@30fps 1920×1080@30fps |
3840×2160 30p 2688×1512 30p 1920×1080 30p |
3840×2160@30fps 1920×1080@30fps |
フォーマット | JPEG(写真) MP4(動画) |
JPEG(写真) MP4(動画) |
JPEG(写真) MP4(動画) |
精密な温度計測が可能な見えない情報を視覚化できる M2EA の赤外線カメラは、現在の産業用最上位モデル Matrice 300 RTK に搭載可能な H20T に匹敵するセンサーを搭載しています。
写真フォーマット:R-JPEG での撮影によりピクセルごとに温度情報を記録でき、リアルタイムでの撮影のみならず後から画像を解析することが可能になりました。
ビジュアルカメラ(可視光)は、コンシュマー機 DJI Air 2 と同等の性能で、建物や障害物から安全な距離を保ちながら、鮮明な画像や動画の撮影が可能です。
これら2種類の映像を、現場の必要に応じてモニターをタップするだけで「ビジュアル/サーマル/分割」に切り替えることができます。
正確な測位精度
NTRIP方式のネットワーク型GNSSサービスに加入の上、別売のRTKモジュールを搭載することによって、cmレベルの測位精度を実現しました。
最大240個のウェイポイントを作成でき、複雑な環境でも自動飛行プランを作成できます。
上昇下降速度が高速化
Mavic 2 Enterprise シリーズと比較して最大上昇速度が 1m/s アップの 6m/sに、最大下降速度は 2m/s アップの 5m/s に高速化され、複雑な作業環境でも効率的に業務を行うことができます。
その他の機能
Mavic 2 Enterprise シリーズと同様に自己発熱型バッテリーを搭載するため通常のドローンと比較して低温環境に強く、また AirSense機能により周囲に接近する航空機を検知することなどが可能な Mavic 2 Enterprise Advanced。
活用事例としては、捜索救助や消火活動などレスキュー分野はもとより、送電線の点検などのシーンでもご活用いただくことで作業効率の向上が期待できます。
Mavic 2 Enterprise Advanced 見積・問合せフォーム
最大56倍デジタルズーム&広角カメラ/サーマルカメラ搭載の業務用最新モデル
より詳しく知りたい方は
Mavic 2 Enterprise Advanced のより詳しい機能やスペックの詳細は商品ページにてご確認ください。
Mavic 2 Enterprise Advanced 詳細
さらに2022年3月には、新たに Mavic 2 Enterprise Advanced の上位モデル/後継機とも言える産業向けドローン「DJI Matrice 30シリーズ」が発表されました。防塵防滴性能を備え、災害対応、捜索・救助、夜間の調査業務などに適した DJI Matrice 30シリーズについては、こちらの記事をぜひご覧ください。
小型業務用ドローン DJI Matrice 30 シリーズ発表!
特徴と機能を解説します!
また、DJI認定ストア 東京虎ノ門では M2EA の実機を展示しておりますので、サーマルカメラ性能や検証データをご確認いただくことも可能ですので、ぜひお気軽にご来店ください。具体的に確認したい機能などがございましたら事前にお電話いただくとお待たせすることなく対応可能です。
機能に関するお問い合わせや価格のお見積りは専用フォーム・お電話でも受け付けておりますので、気になる点がございましたらぜひお気軽にお問い合わせください。