2024年12月版 FJD AT2 の新機能紹介[かゆいところに手が届く機能編]
こんにちは、セキド農業チームの槇島です。
この記事では、トラクターやコンバインなどの農機を自動化して農作業の負担を軽減する、農機自動操舵システム「FJD AT2」の最新バージョン(24年11月リリース)から、新たに追加された便利機能をご紹介します。
[新しいベースライン編]の記事も公開していますので、ぜひあわせてご覧ください。
FJD AT2 最新バージョン新機能[新しいベースライン編]
新バージョン「24.103.2.37」の組み合わせは?
FJD AT 農機自動操舵システムでは、モニター(APP)、モーター、IMU(アンテナに内臓)などが連動して動くため、各パーツのバージョンの組み合わせが合っている必要があります。
新バージョンの組み合わせは以下の通りです。
APP:24.103.2.37
ECU:103.1.3.42
IMU:3.0.0.73
モーター:1.1.13.6
ボードL3:7650または11491
載せ替えキットを利用している場合、片方だけでアップデートして、もう片方は古いままだと正しく動作しません。不具合が疑われる際はバージョンの組み合わせが合っているかを、まず初めにご確認ください。
今までのバージョンの組み合わせはこちらバージョン履歴[セキド FJD AT インフォメーション]
※なお、この記事を執筆している12月上旬現在、田植え機には適用出来ない旨メーカーからアナウンスされております。田植え機でも使えるようになるのは、次(2025年初旬予定)のアップデートとのことですのでご注意ください。
かゆいところに手が届く新機能たち
走行履歴色塗りの削除
FJD自動操舵システムが発売されてから今日に至るまで一番多かったお問い合わせの一つが「履歴を消すにはどうしたら良いの?」です。ついに簡単に削除する機能が追加されました。
操作は簡単、面積計量の[始める]ボタンを長押し → 確認画面が出るので[確認]を押すだけです。
履歴の色塗り機能に関連して、自動操舵のON/OFFと連動して色塗り開始もできるようになりました。自動操舵と連動して色塗りさせるか、今まで通り色塗りは個別でON/OFFさせるかを、事前に選べます。
※自動操舵と連動させる場合、手動運転中は色塗りされなくなります。
メニュー>圃場>面積計量モードと進んでいただくと2つの方法を選べます。
隣接ターンの精度UP!? 「左右旋回係数」の追加
係数調整に新しい項目が追加されました。「左折旋回係数」と「右折旋回係数」です。車両設定でステアリング車輪を「倍速」に設定した場合に表示されます。
デフォルト値は「1.0」で、ターン後にいち早くハンドルを戻す(=小回りが効く)ようにするには、数値を小さくします。
クボタKL34+1.7mロータリーで試してみたところ、左折旋回係数「0.4」、右折旋回係数「0.8」にするとベストな小回りで隣接ターンができました。
GNSSの衛星チェックや個別ON/OFFが可能に
[メニュー]→[診断センター]→[GNSS]と進むと、リアルタイムの衛星状況が見えるようになりました。さらに、GPS、GLONASS、BEIDU、GALILEOといった国別の衛星のうち、どれかを使用しないという設定に対応、下の画像右上の歯車マークから設定できます。
「ある種類の衛星をOFFにすると調子がいい」というお話を農家さまや有識者の方から聞いたことがあります。衛星別にON/OFFを設定することで、なかなかRTKに繋がらない、使えていたのに切れてしまったという症状を改善できるかもしれません。
まとめ
以上、FJD AT2 のアップデート紹介[かゆいところに手が届く機能編]でした。
トラクターの運転に関する機器のメーカーでありながら、ソフトウェアの進化で便利さを追求するFJDynamics。皆さまにお使いいただく中で「もっとこうだったらいいのに」や「これじゃ駄目だね」というお声を元に、日々進化していきます。
今回の AT2 のアップデートでも良い機能が盛り込まれ、改善も進みました。お使いの皆さまにはこれをうまく活用いただきたいですし、さらなる進化にも期待しています。
セキドでは、FJD自動操舵システムをより便利にご利用いただくためのインフォメーションページを公開し、最新情報を更新しています。日々お使いいただく中で、こちらのページもご参考いただけると幸いです。
セキドでは FJD AT2 をはじめとするトラクター自動操舵システムの販売・サポートを行っております。納品の際には、実際にトラクターを運用する圃場の形に適した自動操舵ミッションデータが入った状態でお渡ししますので、初めての方でもミッション実行ボタンを押すだけでスタートでき安心です。
すでに自動操舵システムをお使いで操作や設定にお困り方も、導入を検討されている方も、まずは一度お問い合わせください。みなさまからのご連絡お待ちしております!