LiDAR SLAM搭載ハンディスキャナー「FJD TRION P1」の性能・機能を紹介します
こんにちは。セキド産業向け製品担当の田丸です。
今回は FJDynamics(エフジェーダイナミクス、以下FJD)より発売された、小型ながらに最新のSlam LiDAR技術とパワフルな機能を備えたハンディ型3Dスキャナー「FJD TRION P1(エフジェーディー トリオン ピーワン)」について紹介させていただきます。
FJDynamics社とは
FJ Dynamicsは、デジタル化、自動化、新エネルギーに注力するロボティクス企業であり、農業、建設業、空間情報、草刈などの分野で既に幅広く活躍している会社です。シンガポール、米国、スウェーデン、中国大陸、香港の各地に研究開発およびオペレーションセンターを設置し、グローバル展開を行っています。 さらに、カーボンニュートラルを推進し、作業環境を改善するための技術を使用して、労働力に対する依存度の最も高い産業に向けた便利で手頃なロボットの開発にも取り組んでいます。
FJD Trion P1 の機能とスペック
まずは、ハンディ3Dスキャナーとしての Trion P1 の特徴とスペックを確認していきまししょう。
重量 | 1kg |
サイズ | 160✕120✕270mm |
相対精度 | 2cm |
照射距離 | 反射率10%:40m 反射率80%:70m |
レーザー波長 | 905nm |
レーザー視野角 | 360°×59° |
ポイント数 | 200,000点/秒 |
RGBカメラ視野角 | 360° |
稼働時間 | 2時間 |
メモリ容量 | 512GB |
作動温度 | -10℃~45℃ |
FJD Trion P1 の特長
屋内、屋外、地下でも、昼夜問わず作業可能
Trion P1 はSlam LiDAR技術を使用しているため、GPSが入らない環境下でも点群を取得することができます。これによりトンネル等の環境においてもスキャン作業が可能です。
コンパクトかつ強力
本体重量は1kgと軽量な設計のため、持ち運びにとても便利です。また、片手で簡単に持てる大きさなっているので長時間の運用も問題なく、バッテリー1本で約2時間使用できます。さらに予備バッテリーとの交換も簡単なため、現場での時間を取ることなく作業を続けることができます。
RGB点群
本来点群には色の情報がなく、高さ情報や反射率での色分けのみで表示されていました。Trion P1 には簡単に接続可能なRGBカメラが付属しているため、点群に実際の建物などの色合い付けることができます。これにより、現場全体の情報把握がよりスムーズになります。
リアルタイムポイントクラウド
専用ソフトの Trion Scan を介して、スマホやパソコン等のモバイルデバイスでリアルタイムの点群データを表示することができます。データ情報を常に確認しながら作業が行えるので、データの取り漏らしによる手戻りの作業が少なくなります。また、スキャン完了後は、取得した点群全体を確認することや、過去に取得した点群も確認できます。
点群処理ソフト FJD Trion Model
Trion P1 で取得したデータは、専用後処理ソフト FJD Trion Model によって高速に処理できます。このソフトではリアルタイムで作成したデータよりも高精度な点群を作成できます。
las、pcd、pts、ply形式の点群に対応しており、サードパーティのソフトフェアで作成したデータのインポート、計算、編集が可能です。また、専門的な業務にも対応しており、等高線図、距離、面積、体積の計算、平面図、樹木や森林の解析、BIM、DEM、3D メッシュなどの3Dモデルといった成果物を生成します。
最後に
いかがだったでしょうか。
屋外だけでなく、トンネルや建物の内部等GPSが受信できない環境でも点群の取得が可能になる最新のソリューションです。従来、この様なハンディ型のスキャナーは非常に高価で、サイズが大きく持ち運びが大変だったりと、導入するのに躊躇している方もいらっしゃると思います。今回ご紹介した FJD Trion P1 は、そのような方にお勧めの機材となっており、少しでも気になった方はぜひお気軽にお問い合わせください。
また、横浜市金沢区のセキドDJI横浜ドローントレーニングセンターを中心に、各地で開催する実演会は、3Dスキャナーや産業用ドローンなどを導入検討中の事業者の方に最適なイベントになっております。進化が進む最新テクノロジーを使った業務効率化に興味をお持ちの方は、お気軽にご参加ください。