その使い方、マズいかも。ドローンの故障原因をDJIストアの持ち込み事例で分析します
こんにちは。DJI CAMPインストラクターの池田です。
ある映画の影響で、レコードプレイヤーを購入しました。収録時間の限られるレコードですが、透明素材でできている変わった一品なども販売されていて、集めると楽しくなってきます。私はもともとボールペンより万年筆を好んで使うようなところがあるので、ちょっと不便だなというようなことを逆に楽しく感じています。ちなみに、マニアの間ではレコードのことを「バイナル」と呼ぶらしいです。おすすめの盤面がありましたらコッソリ教えてください。
さて、今回はすべてのDJIドローンユーザーさんを対象に、DJIドローンの故障の種類とその原因について紹介していきます。大切なドローン、長持ちさせたいですよね。DJI認定ストア 東京虎ノ門で働く私が、実際に遭遇することの多い故障事例を紹介していきますので、ご愛用のドローンを長持ちさせるためにもぜひ目を通してください。
なお今回は「故障を防ぐための知恵」を中心に紹介いたしますので、すでに機体が故障してしまった!という方は、こちらのコンテンツを参考にDJI公式ページから修理のお申し込みをお願いいたします。
もしドローンが壊れたら?費用は?どこに相談するの?
DJI認定ストアスタッフが答えます!
日々のメンテナンスやアクセサリーの活用で故障を回避して、長く使うための方法は、こちらのコンテンツで解説しております。
ドローンのメンテナンスってどうするの?
インストラクターがドローンの飼い方教えます!
事例1:衝突・墜落による物理的破損
まずは故障の半数程度を占める、衝突による墜落および機体の破損です。操縦ミスや強風などによって飛行中のドローンが予期せぬ方向に動き、障害物に衝突することで発生します。
予防方法として、「障害物センサーを過信しない」「ドローンは目視内で運用する」「天気予報を確認し、飛行直前には風速計を使って周囲の安全を確認する」といったことに気を付ける必要があります。とくに障害物センサーについては、暗い場所では本来の性能を発揮できないこと、ガラスのような透明のものや枝や電線などの細いものは検知することが苦手、という特徴を覚えておくとよいですね。
また、プロペラガードを装着することで接触時の被害を最小限に食い止める効果も期待できます。機体に合ったプロペラガードも必ず準備しておきましょう。プロペラガードの効果は動画でもご確認ください!
事例2:結露・水没事故
2つ目は、結露・水没による水分混入です。結露は水蒸気を含んだ暖かい空気が冷やされることにより発生します。乾いたグラスに冷たい飲み物を注いだ時に、グラスが汗をかくのと同じ現象です。大幅な寒暖差や急な天候の変化で発生しやすく、自然現象のため完全な予防は難しいです。結露が発生したときは機体が乾いてから電源を入れるようにしてください。
雨天や曇天、霧の中でのフライトや、水面への不時着による水没での持ち込みも後を絶ちません。当日の天気予報を確認したり、フライト中のバッテリー残量に気を付けながら操縦する、といった対策で防ぐことができます。また DJI Care Refreshサービス に加入しておくことで、機体故障・紛失に備えるのも大切ですね。サービス詳細や登録方法などは下記コンテンツでもご確認いただけます。
DJI Care Refresh に紛失保証が追加!
適用条件や登録方法を伝授します
事例3:機体への異物混入
3つ目は、機体への異物混入です。異物として最も多い例は「砂」で、ジンバルやプロペラを回転させるためのモーター部に入り込み、異音の発生や正常に動作しないといった不具合につながります。予防方法はランディングパッドを使用すること、砂地での離発着を避けることです。また、使用後はダストブロワーを使ってジンバル・カメラまわりやプロペラモーター付近を清掃することも大切です。
ランディングパッドはドローンの機体の大きさによって適したものをお選びくださいませ。こちらののコンテンツでDJIの主なドローンでサイズ比較しておりますので、ぜひ参考にしてください!
DJIドローン向けランディングパッド特集!
“うちの子“にピッタリな1枚はどれ?
場合によっては地面に着陸させずに、ハンドキャッチを行うのもいいですね。ドローンの胴体部分を手のひらに着陸させるようにしてハンドキャッチを行うと、比較的簡単に成功します。練習するときは、先述のプロペラガードを装着してくださいね。
事例4:バッテリーの故障
4つ目は、過放電によるバッテリーの故障です。ドローンなどに使われているリポバッテリーは、長期間使用しないことが続くと壊れてしまうことがあります。具体的には充電できなくなったり、電源が入らなくなるといった故障症状を呈します。こちらの予防方法としては、オフシーズンでも3ヶ月に1回以上の頻度でバッテリーを充電するのがおすすめです。ちなみに送信機もリポバッテリーを使用していますので、こちらも充電をお忘れなく。
事例5:フライト中の電波途絶
5つ目は、通信途絶による制御不能に起因する墜落・紛失です。電波干渉を受けたり、ドローンと送信機の距離が離れすぎたりすると、制御不能となりこのような事故につながることがあります。予防方法として有効なのは、「離陸前に周囲環境を確認して電波塔などを避ける」「目視内での運用を心がける」「通信途絶の前兆と思われる症状が出たらドローンをそれ以上遠くに飛ばさない」などが挙げられます。通信途絶の前兆としてよく挙がる症状は、映像の遅延と画面が真っ暗になるカメラ映像のブラックアウトです。
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いかがでしたでしょうか。セキドのドローン講習会でも、「ドローンの扱いについてはフライト中だけでなく、計画から片付け、飛行日誌記載まで気を抜かないことが大切です」とお伝えしていますが、今すぐ気を付けられそうなこともあったのではないでしょうか。
DJI製に限らず全てのドローンは精密機器ですので、取り扱い方には十分気を付けて、末永くご愛用頂けますと幸いです。セキドではドローンを安全に運用するための有料講習会の運営のほか、DJI認定ストア 東京虎ノ門やオンラインストアでドローン販売も行っております。修理は行えませんが、新規機体の導入時はぜひご相談ください。みなさまのご来店をお待ちしております。