カンキツ圃場でドローン空中散布を実証!あらゆる圃場に対応するノウハウを紹介します
こんにちは セキドの農業製品担当 越村です。
今回は、セキドの農業機販売代理店であるコヤワタドローンが実施されたドローン農薬散布の実証実験に同行してまいりましたので、農業ドローンの拡販を進める代理店がどのような活動を行っているかを紹介したいと思います。
ドローン散布の課題に取り組むカンキツ圃場での散布実証
同行させていただいたコヤワタドローンは、ITコンサルティングや映像制作などを手掛ける傍ら、ドローンによる空撮、点検、農薬散布などの各種サービスを展開されています。神奈川県南足柄市を拠点として、周辺の松田町や秦野市など各所に屋内外のフライト施設を有しており、ドローン事業の拠点としても活躍されている企業です。
コヤワタドローンの詳細な情報は、こちらでご確認ください。コヤワタドローン 公式サイト
今回の実証は、コヤワタドローンの大田晴啓CEOが数年に渡り継続して取り組まれている、カンキツ(柑橘)圃場への空中散布の効果検証と新規薬剤の散布検証という内容になります。
研究施設や農薬メーカーの方にフライトを披露する大田氏(写真右の赤いジャケット着用)
ドローン✕薬剤の進化で様々な圃場に対応
ドローンで使用可能な農薬について、これまで高濃度・少量での散布が可能なものを「ドローンに適した農薬」と呼んできました。具体的には『無人航空機による散布』『無人ヘリコプターによる散布』『無人航空機による滴下』または『無人ヘリコプターによる滴下』とされている農薬が該当します。
これに対して DJI Agras T25/50 の登場によって、これまでの環境や技術では飛行させることそのものが難しかったり、薬剤の粘度が強すぎて散布できないといった課題が解消されつつあり、ドローンメーカーあるいは販売店と農薬メーカー各社が協力して薬剤の効果検証を行い、広く新技術が普及できるよう取り組んでおります。
高低差があり、また電線が張り巡らされている痺れる現場です
自動飛行による効率的で安全な空中散布
こういった環境でも安全に飛行散布を行うため事前にドローンで測量を行い、自動飛行のルートを作成して臨みます。今回のケースでは、以下のように地形の高低差、樹高、高圧線の位置なども考慮してルート作成を行いました。
圃場を真上から捉えた撮影データ
同じ地点の3Dモデルでは圃場の上空を渡る電線が確認できます。
同じく斜めから見た電線の下を通過する飛行ミッション
高圧線から安全な距離を取った上で傾斜圃場の対象果樹への散布ルートを設定するため、何度か薬剤を積まずに飛ばして航路に問題が無いか検証を行い、航路の高度を微調整しております。
飛行高度を現地の状況に合わせて微調整
ルートの安全性や散布設定を検証
自動飛行のルートを設定した後は実際に散布フライトを行って、電線を回避する動きを見せる安全性能の検証や、Agras T25 では調整が可能な液滴サイズの違いによる薬剤のかかり方の違いについてのテストなどを行いました。
自動飛行ルート:A
実際の散布フライト:A
自動飛行ルート:B
実際の散布フライト:B
細かな検証を繰り返すことで散布ノウハウを蓄積
いかがでしたでしょうか?
このような形で各種検証や訴求活動、導入指導などにおいて、セキドは各地の販売代理店と連携して日々ノウハウを蓄積しており、水稲に限らない日本のあらゆる圃場への農業ドローンの普及を目指しています。
ドローン散布による省力化・効率化を諦めていた方や、すでに導入した機材をもっと活用できるのではないかとお考えの方など、ご質問がございましたらぜひお気軽にお知らせください。あらゆる地域・圃場で皆さまの農業をサポートいたします。
今回使用した果樹散布におすすめの農薬散布ドローンDJI AGRAS T25 COMBO