こんにちは。セキド産業用ドローン担当の奥です。
今回は、私がいつも自己紹介に入れています「産業用ドローン」についての記事となります。DJI産業用ドローンにはどんなラインナップがあるのか？何をもってして産業用ドローンなのか？どんな機能があり、なんの業務での利用ができるのでしょうか。本記事では「点検・防災」でのドローン活用をご紹介いたします。この記事からドローンでの業務利用の検討にお役立ちになれば幸いです。

DJI 産業用ドローンとは？

現在DJIのドローン製品は、空撮用の「DJI CONSUMER（コンシューマー）」と農業用の「DJI AGRICULTURE（アグリカルチャー）」、本記事で紹介する産業用の「DJI ENTERPRISE（エンタープライズ）」の3つに分類されています。
趣味の空撮用ドローンを含むDJIドローンの種類や、測量業務に特化したドローンについてはこちらの記事をご覧ください！

DJI産業用ドローンって？
どんな機能で何の業務に活用できるの？［測量編］

産業用ドローン DJI ENTERPRISE

DJIの産業用ドローンは幅広い業務で利活用ができるのですが、特に測量、インフラ点検、防災・災害対応などで数多く使われていて、業務に特化した嬉しい機能を多く備えています。「DJI PILOT 2」というアプリで操縦を行うのが特徴で、2024年1月現在、現行のDJI産業用ドローン（および搭載モジュール）のラインナップは以下の通りです。

 
また、産業用ドローンは、ビジネスという観点でも非常に注目されている分野となります。

特に、空撮用ドローンと産業用ドローンという括りで大きく異なる部分として、

ということが挙げられます。空撮機の Mavic 3シリーズ（Mavic 3 Enterpriseシリーズとは別）や Inspire 3 でも簡易的な自動航行ができる例外がありますが、それでも範囲指定での自動航行やラップ率の設定などの細かい設定は、やはり産業用ドローンのみでしかできない機能となっています。
※例外：Inspire 3 ではRTK機能の使用ができます。また、過去には GS Pro という操縦アプリを使い、空撮用ドローンで自動航行できた時代がありました。

点検・防災用ドローンを導入する意義

産業用ドローンの中でもインフラ点検・防災での使用を想定して作られたドローンに搭載されている機能や導入する意義について、簡単な表にまとめました。

インフラ点検の場合

災害対応の場合

 
続いて、点検・防災用ドローンの特徴的な機能をご紹介します。

サーマル(赤外線)カメラ

赤外線カメラでは、人間の目では確認ができない温度情報を可視化することができます。建物点検であればタイルの浮きや漏水の状況確認など、ソーラーパネル点検であればホットスポットの検出、災害現場であれば夜間などでの捜索を行うことができます。

自動航行機能（マッピング）

自動航行（マッピング）では、画面付きの送信機に表示されているマップから範囲を指定することで、その範囲上空を漏れなく飛行することができます。対象エリアを指定することでメガソーラーや災害現場など、広大な範囲でも効率の良い作業ができるようになります。

ライブミッション記録

こちらの機能は、点検業者に非常に嬉しい機能となっています。ライブミッション記録では、1度手動でドローン点検を行うと2回目以降は機体の動きやジンバルの向き、撮影設定、ズーム倍率など一連の動作を記録し、その動作を再現する最適化した自動航行ルート（ミッション）を生成する機能です。定期点検での効率化し、同じ画角のデータ蓄積によって経年劣化や細かい変化も見逃さなくなります。点検ではなく防災の観点でも危険個所の定期観測などにお役立ちするかと思います。

ライブミッション記録の詳細は特集コンテンツをご確認ください。インフラ点検のコスト削減＆精度向上！
「ライブミッション記録」を紹介します

保護等級がついていることが多い

これは防災・災害に関わる業務においては、特に嬉しい仕様となります。ドローンは基本的には雨など悪天候での使用を推奨していません。しかし、災害などが発生する際は悪天候の状況も多く、そのような環境でこそドローン飛ばしたい需要があります。防塵防滴仕様となることで、悪天候下でも飛ばすことができるようになります。
※Mavic 3 Thermal には保護等級がついておりません。

2パイロット機能

こちらは2人のオペレーター（送信機）で、機体とカメラでの操作の分担ができる機能です。1人で機体を操作しながら、カメラの向きも変えてシャッターを切って……を行うには非常に手間と時間が掛かります。そこで作業分担をすることで、ドローンの安全運用もできますし効率もUpします。
※Mavic 3 Thermal は非対応です。

ドローン業務を効率化する 2パイロット機能とは？

多種多様なアクセサリー

点検・防災用を含むDJI製産業用ドローンでは、サードパーティと呼ばれるDJI以外のアクセサリーメーカーが対応製品を開発できるよう、開発用のアプリなどが解放されています。これによって産業用ドローンに付属の送信機やアプリだけで、サードパーティ製のアクセサリー操作を完結することができます。アクセサリーとしては、スポットライトやスピーカーなどを取り扱っています。

サードパーティ製アクセサリー

点検・防災用ドローンの紹介

最後に、これらの機能が搭載されたDJI製の点検・防災用ドローンの各モデルについて、紹介いたします。

1. Mavic 3 Thermal（Mavic 3T）

軽量・コンパクトで初心者にオススメなドローンです。2パイロットができない、防水ではない、といった業務や用途によって気になる点もありますが、何よりも Mavic 3 サイズの小型な機体に産業用ドローンとして必要な機能が集約されていることが、最大の魅力です。

DJI Mavic 3 Thermal

2. Matrice 30シリーズ（Matrice 30／30T）

「高性能なカメラ・1人でも持ち運べるサイズ・防塵防水」と必要な性能が揃っています。Matriceシリーズでは、送信機に7inchの大きいスクリーンが採用されており、現場で業務を完結しやすくなっています。Matrice 30 と 30T の違いは赤外線カメラが「付いている／付いてない」の違いとなります。

DJI Matrice 30

DJI Matrice 30T

3. Matrice 350 RTK＋Zenmuse H20シリーズ（H20／H20T）

Matrice 350 RTK はカメラやセンサーの付け替えができる業務用ドローンのフラッグシップモデルです。Zenmuse H20シリーズは、Matrice 350 RTK に搭載可能なレーザー距離計・ズームカメラ・赤外線カメラ（H20Tのみ）が一体型になった、ハイブリッドカメラとなっています。

DJI Matrice 350 RTK

DJI Zenmuse H20T

DJI Zenmuse H20

 

各モデルの詳細については、こちらのフォームまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。業務用ドローンのプロが用途に応じた最適な機材と運用プランをご提案させていただきます。

産業用ドローン お問い合わせフォーム
03-5843-7836（月～金 10:00～17:30）

ドローン業務の効果がわかる無料イベント開催中

セキドでは今回ご紹介した産業用ドローンによるインフラ点検や測量の現場を想定したデモを行う無料実演会、最新事例と撮影データ紹介する無料WEBセミナーなどを定期開催しております。横浜市金沢区の セキド DJI 横浜ドローントレーニングセンターを中心に各地で開催する実演会は、最新モデルによる実際の撮影データを確認することもできる、導入検討中の事業者様に最適なイベントになっておりますので、ドローンを使った業務効率化に興味をお持ちの方は、お気軽にご参加ください。

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