ドローンによるソーラーパネル点検を効率化する「カスタムカメラ角度」機能を紹介
こんにちは。セキド産業用ドローン担当の奥です。今回は、DJI Pilot 2アプリを使う産業用ドローン Matrice 350/300 RTK、Matrice 30シリーズ、Mavic 3 Enterpriseシリーズ の自動航行設定にある「カスタムカメラ角度」について機能紹介となります。主にソーラーパネル点検の作業現場で活躍し、点検精度を高めることができる嬉しい機能ですので、ぜひ活用いただければと思います!
※M300RTKではDJI RC PLUS送信機を用いた時のみでご利用いただけます。従来のスマート送信機(業務用)では本機能をご使用いただけません。
カスタムカメラ角度とは
カスタムカメラ角度は、自動航行(エリアルート:指定した範囲を自動的に撮影)にて、以下の設定ができる機能となります。
・飛行ルートに対して、機首(機体の方向)の調整
文面で解説しても分かりづらいですので、図にしてみました。
ソーラーパネル点検になぜ嬉しいのか
先程の説明でも「ソーラーパネル点検で嬉しい!」と書いておりますが、そこには次の2つの背景があります。
1. ソーラーパネルは、空に向かって斜めに設置されている
今まではドローンでマッピング飛行する際には、カメラが真下に向いた状態での撮影でした。一方でソーラーパネルは斜めに設置されているために「垂直」になるように撮影ができませんでした。
垂直で撮っていないデータでも点検ができないわけではないのですが、見やすさは大きく変わります。点検を行うにあたって「見落とし」を避けるためにも垂直になるような撮影を以前より望まれており、今回の機能で実現しました。下記の写真は簡単な実験ではありますが、見え方・見やすさが大きく異なることがよくわかります。
2. 同じものが立ち並んでいる中で判別するのが大変
ソーラーパネルは同じ規格のパネルが同じ要領で多く立ち並んでいます。それらを一つ一つ確認を行っていくのですが、それらを自動航行で見ていく際に今までは機首(機体・カメラの方向)は飛行ルートにあわせての撮影となっていました。つまりは成果物でも送信機上でも確認する際に、機体が方向転換をしてしまい、見方が変わるので確認しづらい、データの整理が大変という問題がありました。そこで機首方向の設定が行えるようになり、問題が解消されました。
カスタムカメラ角度の使い方
続いて、機能がわかるとソーラーパネル点検に欠かせなくなる、カスタムカメラ角度の使い方を紹介します。まずは動画をご覧ください。
設定方法の流れを確認したら、画面を見ながら実際にカスタムカメラ角度を設定していきましょう。
1. 準備:自動航行のエリアルート(マッピング飛行)で範囲を指定
2. 設定の最下部の「詳細設定」を選択
3. 「カスタムカメラ角度」を選択
4. パン(水平)方向の変更は「機体を回転」で「定義済み」を選択して調整
5. チルト(垂直)方向の変更は「ジンバルピッチ回転」で角度(-90°~-30°)を調整
※-90°が真下に向く方向となります。
※角度を変更することで、機体の飛行ルート・飛行範囲が変わります。敷地外の上空の飛行になる場合もありますのでご注意ください。
産業用ドローン Matrice 350/300 RTK、Matrice 30、Mavic 3 Enterprise でソーラーパネル点検をするなら欠かせない、カスタムカメラ角度の設定方法は以上となります。
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