ドローンの新しい可能性!?ドローンを使って交通整理してみました
こんにちは。セキド産業用ドローン担当の田丸です。
8月某日、千葉県某所で行われた夏祭りにて、一般社団法人国際ドローン協会(IDA)様にご協力いただき、DJI製ドローンとCZI製ペイロードを使用した自動車の交通誘導を行ってきました。今回は、そのドローンを使った交通誘導の様子をレポートしていきます。
ドローンで臨時駐車場の交通誘導
今回、交通誘導を行った夏祭りは来場者が1万人を超える大規模なお祭りでした。
毎年、交通整理の方々が「真っ暗な臨時駐車場を走り回り、空いているスペースを探し、そこに駐車車両を誘導する」といった方法で駐車場の運営を行っていました。そこで今回、ドローンを使って上空から空いているスペースを探し、そこに誘導を行うことができないか、ということで実際に行ってきました。
交通誘導に使用した機材
今回使用した機材は、DJI産業用ドローンのフラッグシップ機 Matrice 350 RTK とそれに搭載する、夜間の撮影にも強いナイトビジョンカメラ DJI Zenmuse H20N、サードパーティのCZI社製ジンバルサーチライト CZI GL60 PLUS/スピーカー CZI MP130 V2 です。
CZI MP130 V2 デジタルボイス
ブロードキャスティングシステム
今回、ドローンによる交通誘導を実現したCZI製ドローン用ペイロードについてはこちらのコンテンツを合わせてご覧ください。
捜索や救助の現場で活躍する「CZI」の
産業ドローン用アクセサリーとは
ドローンを使った交通誘導の方法
交通誘導は「ドローンを使って上空から駐車場を確認し、駐車する場所を無線機で誘導員に伝える」といった流れで行いました。
ドローンから見た駐車場の様子
また、明るいうちは、サーチライトの必要がないためスピーカーを使用して、夏祭りの参加者へのアナウンスを行いました。
ドローンから約100m程の距離からでもアナウンス内容がはっきりと聞き取れました。今回は周辺の方々へ迷惑を考え、50%程の出力で放送を行っています。
万全の安全対策
今回の飛行には夜間飛行が含まれるため、事前の申請はもちろんのこと、第三者の侵入がない囲われた場所から係留装置を使用し、さらに一等無人航空機操縦士である榎本氏が操縦を行う、という完璧な安全対策の元で行いました。
係留装置を使っている様子
操縦していただいた榎本氏
いざ、夜間の交通誘導
昼間の明るいうちは空いているスペースが多く、誘導もしやすかったのですが、日が暮れてくると駐車場周辺に明かりはほとんどなくなり、唯一の明かりは1台の投光機のみでした。投光機周辺は明るいのですが、今回の駐車場は250台ほど入る広い場所のため端の方にはほとんど光が届かいていませんでした。
投光器周辺・出入り口の様子
そして、暗くなってからがドローンの本領発揮です!日が暮れる時間になると早くから来場された方の中には帰路につく方もあり、入場だけでなく退場する車も増えてきます。それに伴って出入口の幅は車1台が通れる幅しかないため、交通誘導が盛んになってきました。
そして、駐車場にも空きスペースができ始めました。車の出入りが激しくなってもドローンからの映像を使い、誘導員の方々に空きスペースの状況やどの場所に誘導するか等、的確な指示をすることで、スムーズに誘導を行うことができました。
明かりがほとんどない場所においても、CZIのサーチライトとナイトビジョンカメラ H20N の組み合わせで、バッチリと駐車場の状況を把握することができていました。下の画像から周囲の暗さとドローンでの映像の鮮明さがわかるでしょうか。車1台1台がはっきりと確認できると思います。
実際のドローンからの映像の様子
サーチライトからの光はとても明るく、真っ暗な駐車場もドローンからの明かりで周囲の様子がわかるようになりました。また、駐車場は暗い上に芝の為、足元は良くない状況でしたが、ドローンからの明かりのおかげでしっかりと足元を確認することができました。
夏祭りということで小さなお子様を連れたご家族の方も多数来場していましたが、その様な方々には重点的に光を送り、ケガや車との衝突を避けられるような配慮も行うこともできました。カメラの映像からは、お子様が歩く様子まではっきりと確認できます。
実際の地上の明るさの様子
ドローンを使うことで、大きなトラブルもなく交通誘導を行うことができました。例年、交通整理を行っている誘導員の方々からも「とてもスムーズに誘導できてよかった」「安心して作業を行えた」などの言葉もいただきました。
また、駐車場に来られた方からも、「ドローンだ!」「ドローンからアナウンスが出てる」「ドローンのおかげで明るいんだ」などの声を聴くことができました。一般の方は普段なかなか目にすることがないドローンですが、今回のことを機に少しでも身近に感じていただけたのかなとも思いました。
まとめ
いかがだったでしょうか。近年、測量や点検などでは当たり前のように使われてきているドローンですが、使い方次第ではさらに多くの用途や現場で活用できることが、今回の交通誘導からわかりました。今後のドローンの可能性が楽しみになりますね。
セキドでは今回紹介したDJI製ドローンだけでなく、ドローンの用途を拡大させるサードパーティ製ペイロードを実際に見ていただける実演会を定期開催しております。この実演会では、飛行しているドローンやドローンで取得したデータを確認いただけるため、きっと皆さまの用途に合ったドローンやペイロードを見つけていただけるかと思います。
横浜市金沢区の セキド DJI 横浜ドローントレーニングセンターを中心に各地で開催する実演会は、導入検討中の事業者の方に最適なイベントになっておりますので、ドローンを使った業務効率化に興味をお持ちの方は、お気軽にご参加ください。
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