2021年6月最新版!航空法改正 “緊急用務空域” って何?
こんにちは。セキド DJIインストラクターの深澤です。
今回は、2021年6月から新しくなった航空法について、変更点をご紹介いたします。
そもそも航空法って?
すごく簡単に言うと、航空法とは“空の道路交通法”のようなものです。
細かく言いますと、「民間航空機の安全および航空機の航行に起因する障害の防止のために定められている日本の法律」のことを指します。
「200g以上のドローンは一部の地域で飛ばすには申請が必要」みたいな話を聞いたことがある方も居ると思うのですが、これは航空法によるものです。
これまでも、下記のような場所・方法で飛行させるのに国土交通省から許可・承認を受ける必要がありました。
飛行禁止空域
1. 空港等の周辺(進入表面等)の上空の空域
2. 人口集中地区の上空
3. 150m以上の高さの空域
承認が必要な飛行方法
1. 夜間飛行
2. 目視外飛行
3. 人または物件から30m未満の飛行
4. イベント上空の飛行
5. 危険物輸送
6. 物件投下
対象地域・方法でフライトする際の申請書は、ここから提出します。
申請方法の指南書はコチラ。
これ、インストラクターの私から見てもすごくよくできているので、飛行申請を出すのにお悩みの方はぜひご一読ください。
※出典:国土交通省 https://www.mlit.go.jp/common/001385300.pdf
新しい航空法の変更点は?
これまでの空域・飛行方法の制限の他に、気を付けるべきことが増えました。
それは、“無人航空機を飛行させる場合、ドローンパイロットはフライトエリア当該空域が緊急用務空域に該当するか否かの確認”をする義務ができたことです。
国土交通省からは、5月10日に「6月1日から航空法が一部変わるよ!」ということで下記のようなお知らせが掲載されました。
※出典:国土交通省 https://www.mlit.go.jp/common/001406479.pdf
要は、ドローンを飛ばす前にはインターネットで「緊急用務空域」がどこなのかを確認する義務が生じた、ってことです。
改正の目的は?
改正の目的となる、“消防・救助・警察業務その他の緊急要務を行うための航空機” について下記のように説明されています。
・飛行の安全を確保するため
・航空機の活動に支障が生じないようにするため
なぜ改正されたの?
今年2月に栃木県足利市で、大きな林野火災があったことはご存知でしょうか。
その消火活動中、無人航空機の飛行が目撃され、危険防止のため消防防災ヘリの活動が一時中断された・・・という事件が起きてしまいました。
この事件をきっかけに、消防、救助、警察業務などの緊急用務を行う航空機の飛行の安全を確保するため、航空法施行規則を改正し空域(緊急用務空域)を指定して、原則無人航空機の飛行を禁止することで、緊急対応を行う航空機の活動に支障がないようにしたのが今回の改正です。
緊急用務者等関係機関等から飛行中止の指示があるかないかによらず、当該空域での飛行を継続させた場合、航空法違反の対象となります。
なお、飛行の目的が「災害等の報道取材やインフラ点検・保守など、『緊急用務空域』の指定の変更又は解除を待たずして飛行させることが真に必要と認められる飛行」に限り、新たに国土交通大臣の飛行許可を取得してくださいませ。
ドローンや法律について勉強できるところって?
セキド/セキドグループでは、神奈川県横浜市と福岡県福岡市を中心に全国でドローン講習会を実施しております。日程や内容については下記よりご確認くださいませ。
とりあえずドローンの機体が見てみたい!という方は、ぜひお気軽に DJI認定ストア 東京虎ノ門/福岡博多 にお越しくださいませ。
ご来店お待ちしております。