新型映像伝送システム DJI SDR Transmission 登場!基本スペックと使用感をレビューします
こんにちは。セキドの池田です。
今回の記事は、2024年7月17日22時に新しく発表された DJI SDR Transmission についての速報コンテンツとなっています。映像制作現場で活躍中のプロの方や、これから無線映像伝送システムの導入を考えているビデオグラファーの方向けの内容です。さらに今回セキドでご購入の方には、 SDR Transmission のe-ラーニング動画も用意しています。ぜひ最後まで記事をご覧いただき、無料特典付きの製品の購入をご検討ください。
初代DJI Transmission についてもレビュー記事を公開しています。あわせてご覧くださいませ。
ドローン空撮が生んだ映像伝送システム
DJI Transmission とは?[初期設定編]
DJI SDR Transmission とは
それでは、スペック紹介から参りましょう。
SDR Transmission は2024年7月17日22時に発表・発売された、DJIの新型映像伝送システムです。映像トランスミッターとレシーバーがセットになった DJI SDR Transmissionコンボ の価格は 93,280円。初代 DJI Transmission が 317,460円であることを考慮すると、とてもお求めやすい価格となりました。
今作の最大伝送距離は2kmで、 DJI Transmission とは別のSDR(Software Defined Radio、ソフトウェア無線)伝送が採用されました。動画伝送性能は映像ビットレート20Mbpsでの1080p/60fpsに対応しており、DJI Transmission の40Mbpsに比べると下がってはいますが、実用的な数字を保っています。なおバッテリーは別売で、みなさんお馴染みのNP-F 570/970などに対応するほか、USB Type-Cでの給電も可能です。
DJI SDR Transmission は、DJI Transmission の実用性は維持しつつも、価格は大幅に下がっていることが大きなポイントです。ライトユーザー層の方を中心に、より多くの方が映像伝送システムを手にしやすくなったのではないでしょうか。
DJI認定ストア 東京虎ノ門の店長、村田さんに SDR Transmission について紹介してもらいました。まずはこちらをご覧ください。
DJI SDR Transmission の特長
次は SDR Transmission の特長です。2点に分けて紹介します。
1. 刷新された小型軽量設計
今作の特長1点目としては、軽量設計であることが挙げられます。実測してみたところ、トランスミッター(TX、送信機、左)/レシーバー(RX、受信機、右)ともに141gほどでした。ちなみに DJI Transmission の映像トランスミッターは約350g(バッテリー・アンテナを除く)です。
小型であることが分かりやすいように、タバコの箱と比べてみました。
アンテナが折り畳み式になったことで簡単に小さく収納できるようになり、着脱時などの破損リスクも軽減されました。DJI Transmission ではアンテナが折り畳みできず、装着時にアンテナをぶつけて破損させてしまった!という事例の報告もありましたが、SDR Transmissionでは完璧に対処されているようですね。
ちなみに、今作のモニターはタッチパネル式になっています。便利になりましたね。
続けて背面を見てみましょう。NP-Fバッテリーが使える設計になっています。
側面を見てみましょう。画像は左2つがトランスミッター(TX)、右2つがレシーバー(RX)です。
個人的に「これイイな~」と思ったポイントは、何と言っても電源ボタンのデザインです。横にスライドして「カチッ」となるタイプなので、「いつの間にか他の機材やケーブルに押されて電源切れてた」というトラブルに遭わなくて済みます。地味なポイントですが、こういった事故を防げるデザインは大切ですよね。
写真の通り、SDIやHDMIの端子もここに集約されています。DJI Transmission と同様にレシーバーからSDI・HDMIを通じて映像を出力することも可能です。
2. スマホ・タブレットとの無線接続が可能
2点目は、無料の DJI Roninアプリを使うことで、SDR Transmission とスマホやタブレットをWi-Fi経由で直接無線接続が可能になったことです。もちろん DJI Transmission と同様にレシーバーからSDI・HDMIを通じてモニターに映像を送ることも可能ですが、今作はそれだけではありません。下記3パターンの接続方法が実現されました。
1. トランスミッターからスマホ・タブレットへWiーfi経由で直接伝送
(DJI Roninアプリを使用、距離200mまで、他制限あり)
2. レシーバーからUSB Type-Cでスマホ・タブレットに接続
3. レシーバーからSDI/HDMIを通してモニターへ伝送(従来通り)
接続例はこちらです。実機運用の際の参考にしてください。
DJI Transmission との違いについて
次は、DJI Transmission との違いについて迫っていきましょう。比較表にまとめましたので、ご確認ください。
上記の通り、一部性能のダウングレードはありますが、実用的な映像伝送品質・距離は維持されており、価格は20万円以上の差が付きました。NP-FバッテリーやUSB Type-Cにも対応しており、給電まわりは手持ちの機材を上手に使うことができそうですね。「まだ映像伝送システムを導入していないから、まずは使ってみたい!」という方にはとても適した1台と言えるでしょう。
ドローンと組み合わせて動作確認
実際に電源を入れて、動作確認を行いました。DJI RS 4シリーズおよび DJI RS 3 Pro との組み合わせで動作することはもちろんですが、せっかくなので DJI Mavic 3 Pro と DJI RC Pro に登場してもらいましょう。特にドローンならば強烈な電波を発していますから、性能をテストするには適度な障害となり、SDR Transmission の実力が試せると考えての機材選択です。
Mavic 3 Pro とリンクさせた RC Pro からHDMIで SDR Transmission のトランスミッター(TX)に映像を入力し、レシーバー(RX)のHDMI端子から隣に置いたモニターへ出力させました。計器類を除いたドローンの映像が、ほぼ遅延なくモニターで無事に確認できています。
主に映像業界での活躍が期待される SDR Transmission ですが、ドローンを活用して業務を行っている建築・測量業界などでも応用できそうだなと感じました。「モニターを使ってクライアントさんに映像をリアルタイムで見せたい」という場合、SDR Transmission を使えばパイロットとモニターの距離が離れても映像が確認できるので、これまでより自由度が高いオペレーションが可能になりそうですね。
DJI製品の導入相談はセキドまで
いかがでしたでしょうか。新作の SDR Transmission について、魅力をお伝えできたことかと思います。
「そうは言っても、高い機材は実際に試さないと不安」という方、ご安心ください。DJI認定ストア 東京虎ノ門 にて実機をご用意しております。お手持ちの機材と組み合わせた動作確認も店頭にて可能ですので、まずはお気軽にご連絡ください。「じっくり試したい!」というお客様には来店予約がおすすめです。スタッフが個別対応しますので、下記のフォームからお気軽にご連絡くださいませ。
さらにセキドオンラインと DJI認定ストア 東京虎ノ門 で SDR Transmission をご購入いただいた方限定で、 SDR Transmission の使い方をレクチャーするEラーニング動画2本を特典としてプレゼントいたします。購入いただいた方には、後日メールにて視聴リンクをご案内いたします。初めての映像伝送がうまくできるか心配という方は、ぜひセキドでご購入ください!