駒ヶ岳標高2900mの山小屋「宝剣山荘」にドローンで物資輸送!ヘリとの違い/メリットを紹介します
こんにちは。セキドで運搬用ドローン DJI FlyCart 30 を担当する佐藤(雅)です。
今回は先日実施した、FlyCart 30 を使った中央アルプス宝剣山荘への物資輸送実証の様子をご紹介します。
FlyCart 30による山小屋物資輸送実証の概要
今回の実証は、中央アルプス宝剣山荘と株式会社旭テクノロジーのご協力のもと、このような環境で行いました。
天候 : 気温2℃、降水無、視界 良/不良変動
実施地: 長野県上伊那郡宮田村
輸送先: 中央アルプス宝剣山荘
ルート: 駒ヶ岳ロープウェイ しらび平駅付近 ~ 宝剣山荘
※登山道やロープウェイ、観光エリアを回避した専用ルート
運搬物: 飲料水、日用品、食材、お酒など
FlyCart 30 が運搬した移動距離(片道)
水平 :3,244m
移動距離:3,953m
離陸場所:標高約1,800m
着陸場所:標高約2,900m
輸送量 :約500kg(往路25kg×15往復、復路10kg×10往復)
人力での荷揚げルート
今回実証を行った宝剣山荘への物資輸送で、従来から行われている歩荷(剛力)さんによる人力荷揚げルートがこちらです。
[アイゼンにより傷付く踏面]これらの板材や単管も FlyCart 30 で運べば負担軽減となりえます!
ワンミスが命取り。。。の人力荷揚げルート
標高2,900mの荷受け場所 宝剣山荘
荷受け場所の宝剣山荘付近では、日の出差し込む雲海を切り開いて FlyCart 30 が現れました。
搬入物資を受け取る中央アルプス宝剣山荘の方々は、本当に素敵な笑顔でした。この表情から FlyCart 30 が社会貢献している事を実感しました!!
FlyCart 30 活用によるメリット
天候に左右されない
FlyCart 30 は保護等級 IP55で、悪天候でもフライト可能。ヘリの場合は前現場の天候不順により搬入日程遅延も発生。来訪後も天候不順で現場待機発生等々。。。
こまめな搬入により柔軟な物資補充が可能
過剰在庫を抱える必要性がなくなり、突発的な品切れへの対応が可能に!
(例:天候良好で登山者向け飲料の売れ行き上がり品切れ発生 → 次回ヘリの搬入まで品切れ続き、販売機会損失に繋がる。しかし、FlyCart 30 の活用で販売機会損失を回避できる可能性あり)
十数tの物資搬入後、山小屋への棚入れ作業の負担軽減
ヘリでの搬入の場合、登山客をケアしながら、ヘリポートから食材/資材管理庫へ重量物の人力輸送作業が必要。
ヘリ搬入/飛来時の登山客への対応ケアの緩和
ドローンと比べて、ヘリ搬入時の立入禁止措置実施コストは非常に高く、神経を擦り減らす作業が緩和される。
復路にて不用品(ゴミ)の定期的搬出が可能
ドローンで山岳環境を改善!?
ご覧いただいたように、運搬ドローン DJI FlyCart 30 を使った山小屋への物資輸送は、従来のヘリコプターを使った輸送や人力での輸送と比べてコストと工数を削減します。さらに柔軟な輸送計画や復路での搬出などのメリットがあり、本格導入された場合はこれまで以上の物資輸送環境が整い、登山文化の醸成や山岳環境の改善も期待されます。
FlyCart 30 を実際に見てみたくなった方へ、セキドではDJI製ドローンを幅広く取り扱っており、実機を間近に確認できる実演会も全国各地で行っていますので、ぜひお気軽にお越しくださいませ。
運搬性能や活用事例などのお問い合わせや、実演会やデモフライトの要請などもお待ちしております。
FlyCart 30 の機能やスペック情報はこちらDJI FlyCart 30