F値って何?ドローンでも関係ある?初心者さん向けに分かりやすく解説します!
こんにちは。DJIインストラクターの深澤です。
社会勉強と称して、高級焼肉店の叙々苑に行きました。席に着くと黒服の店員さんがエプロンをかけてくれるのですが、なんとこれが布製です。とても毎日行けるようなお値段設定ではないので、それからはスーパーで購入した叙々苑ドレッシングを使って自宅で雰囲気だけ味わっています。
さて今回は、カメラを楽しむためのファーストステップとも言える「カメラのF値って何だ?」について、一眼レフカメラを触ったことがない方でも分かるように解説していきたいと思います。
F値とは
F値(F number)とは、レンズの明るさを示す指標として用いられる言葉です。F値の「F」とは「焦点の」を意味する “focal” から来ていて、F値が小さいほどレンズを通る光量が多く明るくなるので、シャッタースピードを速くできるという特徴があります。
ドローンやカメラの設定で、なぜF値の話をするかと言いますと、F値をコントロールすることでよりイメージ通りの写真が撮れるようになるからです。簡単に言うと、F値を変えることでピントが合っているように見える範囲(=被写界深度)が変化します。F値が小さいと被写体の前後が大きくボケます。反対にF値が大きいと、手前から奥まで全体がくっきりと写る写真に仕上がります。
DJIのドローン/カメラのスペック表にもF値が書かれていて、Mavic 3 はF2.8~11、Mini 2 や Air 2S、Action 2 はF2.8固定、Pocket 2 はF1.8固定といった具合に、製品ごとにレンズの明るさが違います。ちなみに iPhone 12 はF1.4~16に設定でき、ポートレートモードにすると手動で変えられます。
それでは、実際の比較写真を見ながらF値の設定と表現の違いを確認してみましょう。
F値の違いによる表現の違い
それでは、さまざまなF値で撮影された写真を実際に見ながら、より理解を深めていきましょう。なお、F値の設定については諸説あり、今回撮影を行った筆者はあくまでも趣味程度にカメラを触っている人間であるため、「しっかり理解してプロカメラマンを目指したい」という方は、ガチな方向けの写真雑誌などをお求めいただき勉強なさることをおすすめします。
背景をぼかして主役を際立てる
まずは「一眼レフらしい」写真の例として、被写体の前後を大きくぼかした写真です。以下については DJI Mavic 3 ではなく、 Sigma fp を使用しています。
こちらはF1.8に設定して撮影しています。
同じ構図でもF5.0に設定するとここまで変わります。キツネの人形の輪郭に注目してみてください。
F1.4~F2.8くらいに設定すると、とくに綺麗なぼかし方をすることができます。
手持ち撮影
お手軽なスナップなどの撮影にはF4.0~F5.8くらいがおすすめです。ボケ過ぎず、ある程度の明るさも確保できるので手ブレによる失敗写真も予防することができます。
こちらはF5.6で撮影した、北海道稚内市の「白い道」です。
なお、暗所ではF値を下げたほうがうまく撮影できます。こちらの写真は栃木県にある大谷資料館で撮影したものですが、F1.2と低値での設定です。
周りが暗いとカメラは光を少しでも多く取り込もうとするためシャッタースピードが遅くなり、手ブレ発生の原因となります。三脚が使えればベストですが、手持ちで撮影したため手ブレ対策のためにあえて低いF値を選んでいます。状況によって使い分けてください。
風景を美しく撮影する
画面のすみずみまでピントを合わせたい場合は、F8.0近辺がおすすめです。こちらは “白い恋人” のパッケージでお馴染みの利尻富士をフェリーから撮影した写真です。
また、DJI認定ストア 東京虎ノ門 のすぐ近くから建物の撮影も行ってみました。こちらもF8.0の設定となっています。
手前の電線から奥の高層ビルの窓まで、広くピントが合っていることが分かると思います。
ドローンでF値を調整する方法
さて、ここからは「セキド スペシャルコンテンツ」らしくドローンでF値を設定する方法をご紹介いたします。ここまで語っておいてアレなのですが、実はコンシューマー向けドローンの現行機種でF値が調整できるのは Mavic 3 だけなのです。何が言いたいかというと、「F値の調整がしたかったらMavic 3を買ってください」ということです。(もちろんセキドオンラインストアで・・・!笑)
それでは設定方法の前に、Mavic 3 が欲しくなるおまじない 実際に DJI Mavic 3 で撮影したF値の違いによる表現の違いをご覧ください。
まずはF2.8で撮影した虎ノ門ストア店内です。
こちらはF8.0。
屋外での空撮とは環境が異なりますが、写真中央辺りのドローンや店内奥のパネルを見るとしっかりとボケ感が表現されていますね。
DJI Fly アプリでのF値設定方法
では、実際の手順です。まずは DJI Fly アプリを起動し、カメラビュー画面に入ります。右下のアイコンをタップし「PRO」に設定しておきます。
PROモードに設定すると、ホワイトバランスやシャッタースピードなど手動設定できる項目が増えます。「絞り」という項目がF値です。
「絞り」をタップすると黒い帯の上に数字が表示されますので、左右にスライドすることでF値を変化させることができます。
設定方法は以上です。
いかがでしたでしょうか?Mavic 3 ならF値が調整できますので、更に表現の幅が広がること間違いなしですね。ぜひ、店頭でその威力を体感してみてください。SDカードをお持ちいただければ写真を持ち帰ることもできますので、ぜひお気軽にご相談くださいませ。ご来店お待ちしております!
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