セキドOpenROVチームは愛媛県水産課と共同で養殖場にて実証実験を行いました。
撮影協力:愛媛県水産課
OpenROVは2012年に探査、研究、教育用として登場した全く新しい低コストでの利用が可能なオープンソース水中ドローンです。 現在はバージョン2.8。録画機能付き新HDカメラにアップグレードする事が可能になり水中での高クオリティ映像の撮影及び保存を実現しました。 他社の水中ドローンに比べて圧倒的な低価格により研究・教育機関だけではなく業務用としても注目を集めています。
愛媛県南予地方管内養殖業者より、魚類養殖イケスで魚の観察や養殖施設の管理に使えるかどうか、水中ドローンを実際の現場で試してみたいという要望がありました。 現在は、水中の様子を把握するためにはダイバーを雇いコスト高の原因になっており、ダイバー自身の危険リスクもあるため極力潜水作業を軽減したいというニーズがあります。
愛媛県内の複数の養殖場及び愛媛県水産研究センターを巡る形で行いました。 総勢80名以上の水産事業者らが集まり水中ドローンについての可能性を感じて頂きました。 また実証実験の他に会議室にて講演及び質疑応答など行い貴重な意見を伺うことが出来ました。
・カメラ画面をリアルタイムで確認できることは漁場検査業務に最適。
・低価格で小型は魅力的。
・カメラ画質は今までの水中探査機より遥かに良い(HDカメラ版)
・実証実験地での潮流は大きな問題にならずコントロール可能。
・コントローラーでの操縦は非常に軽快。
・水深50mでも明るく撮影出来た。
養殖魚の健康状態観察も鮮明に イケスアンカー確認 網の状態ではイケス内部・外部からも確認
漁場海底調査では深度40mまで潜行
実施内容 | 結果 |
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内側、外側からの網の点検 | 地上モニタリング映像でも十分実運用に耐える評価 |
へい死魚の確認 | 実際にへい死魚の確認も出来、評価良。底までの潜水操作も簡易だった |
養殖魚の観察 | 映像のみなので個体チェックには向かないが、餌の食べ具合などは観察出来た |
イケスアンカー点検 | 深度30mのアンカーを確認することが出来た アンカーに辿り着く方法はロープを目視確認しながら追う |
実際の潮流の強さ確認 | 沿岸に近いイケスは問題ないが外に出ると多少揺られる OpenROVの最大速度2ノット以下であった潮流に流される様なことは無かった |
船上運用確認 | 船の上で使うためパソコンを滑り止めなどの上に置いたほうが良い |
深い深度での耐圧・明るさ確認 | 50m潜っても明るさは問題無かった LEDを点灯せずも目視確認が可能であった |
自動姿勢制御機能の確認 | OpenROVのIMUオプションを取り付け自動姿勢(方位と深度)が稼働していることを確認 |
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